こんにちは。
このところジワジワと暑くなってきています。こう暑いと、冷たい食べ物や飲み物が欲しくなります。
でも、なるべく冷たい食べ物や飲み物の摂り過ぎには注意しましょう。
ご存じの通り、冷たい物は胃腸を冷やします。
例えば、冷たい飲み物が尿と汗として排泄されるまでの間、体温(36~37℃)まで「加熱」する必要があり、更に「保温」しなければいけないため、胃腸をはじめ体の「熱エネルギー」を相当消耗することになります。
更に、冷蔵庫から取り出してすぐのペットボトルの飲み物などは、体にとって想定外の冷たさです。冷たい飲み物の摂り過ぎは、本来胃腸が消化吸収に使うべきエネルギーを消耗し、胃腸に負担をかけてしまいます。
ちなみに、中医学の中の食事で注意すべきポイントに、「生冷過食」というのがありますが、そこでの「冷たいもの」とは体温以下のものを指すので、今のボクたちが想像する「冷たいもの」とかなりギャップがあり、それだけ現代人が胃腸に負担をかけていることになります。
中医学的に考えると、胃腸を冷やすことは、即ち「陽」の性質である「気」のエネルギーを低下させます。それは、胃腸の消化吸収力の低下につながるばかりか「気虚」の大きな要因ともなります。
とはいえ、夏は冷たい物が欲しくなりますよね…。昔から、「お寿司」にガリ(しょうが)、赤だし、あがり(熱いお茶)がつきものですし、冷奴には薬味に生姜やネギを添えるなど、胃腸を冷やし過ぎない「生活の知恵」がありました。
胃腸の働きを落とす、体を冷やしてしまう…ひいては体の機能を落としてしまう。
胃腸は健康の土台です。夏バテや疲労、冷えといった不調が起きやすくなってしまいますので、食べ物や飲み物の摂り過ぎには注意しましょう。