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7月4日、医薬部外有効成分「ロデノール」を配合した化粧品を、カネボウが自主回収するとの発表がありました。

ロドデノールはカネボウ化粧品が開発した医薬部外品有効成分です。高いメラニン生成抑制効果があるとして美白化粧品に使用されていました。ロドレノールとは、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノールの別称。白樺の樹皮などに多く含まれているそうです。

ロドレノールを含有する化粧品を使い始めてから数ヶ月ないしは数年経って、使用した部位に様々な症状が現れるとの報告がメーカーによせられました。顔や首、手、腕など頻繁に化粧品が触れる部分に症状が現れやすいことが分かっています。

典型的な例では、化粧品を使用した部位の皮膚の色が薄くなり、症状が進行すると、白斑となります。半数の人に痒みや赤みが伴うそうですが、その症状がないまま白斑になる人もいるようです。

症状の重症度は、化粧水に乳液、美容液といった具合に、同時期に使用していた化粧品の数と関係しているようです。

日本皮膚科学会は、ロドレノールによる皮膚疾患について、①アレルギー性接触皮膚炎②光アレルギー性接触性皮膚炎③これらによる炎症後の脱色素斑④これらによる白斑黒皮症⑤ロドレノールの作用による脱色素斑…の5つの機序が考えられるとまとめています。

化粧品の会社の人に聞くと、「100%安全だ」と言い切れる化粧品ないそうです。美白に限らず、全てのものにも言えるようです。ただ、ロドレノールは即効性があるようです。

でも、全てがロドレノールの作用による脱色素斑とは断定できないところもあるようです。

先日、お客様で尋常性白斑の方が来られました。顔、首、胸の辺りと3ヶ所以上出ていました。部分的には5㎝以上の所も。特に、おでこの生え際辺りが目立っていました。段々と広がっているようで、ご本人曰く、胸が一番ひどいようです。

その方は、今回自主回収の対象品かは分かりませんが、カネボウの化粧品を使っておられました。製品は、シーズンごとに変わるのでよく分からないとも言われていました。ただ、出ている場所は似ている気がします。

ただ、お客様が皮膚科のドクターに聞くと、「カネボウの製品が原因ではないと思う」と答えられたそうです。

実際、尋常性白斑の原因は不明な部分が多く、遺伝や自己免疫疾患、環境要因の組み合わせにより引き起こされると言われています。

原因が1つではなく、いくつかの原因が重なって起こったんではと思います。その1つが化粧品だった可能性もあります。

先日、ボクは皮膚病の勉強会で、尋常性白斑が漢方薬で改善された症例を勉強しました。症例の方も、カネボウの化粧品を使われていたようです。お客様には、その症例をお話させていただきました。

カネボウ化粧品による白斑は、全国的に数が増えてきているようですね。9月1日に比べ4000人増え、14000人にのぼっているそうです。まだまだ増えるんではないかと思います。