こんにちは。
最近では、摂り過ぎによる弊害がとりざたされている塩分。
2012年時点での日本の成人1日あたりの食塩平均摂取量は、男性で11.3g、女性で9.6gと発表されています。(ちなみに山口県民は、男性11.6g、女性9.3g)
とかく塩分摂取量が多いとされる日本の場合、厚生労働省が2014年3月に発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」の報告書によれば、18歳以上の男性は1日当たり8.0g未満、18歳以上の女性は1日当たり7.0g未満という目標量が定められています。さらに、日本高血圧学会減塩委員会は、高血圧予防のために、1日6g未満という制限をススメています。
食、医療など「健康」にまつわる情報は日々更新されていますが、 世界保健機関(WHO)は、世界中の人の食塩摂取目標を1日5gとしているのだとか。
それでは、具体的に「塩分」が一般的な調味料の中にどれくらい入っているのか…。
主な調味料の塩分含有量(大さじ1杯の塩分相当量)
濃口醤油 2.6g
薄口醤油 2.9g
たまり醤油 2.3g
米味噌(甘味噌)1.1g
米味噌(淡色辛味噌)2.2g
米味噌(赤色辛味噌)2.3g
麦味噌 1.9g
豆味噌 2.0g
カキ油 2.05g
ウスターソース 1.3g
トマトケチャップ 0.5g
マヨネーズ 0.2g
フレンチドレッシング 0.4g
和風ドレッシング 1.2g
オイスターソース 2.1g
確かに、塩の過剰摂取が高血圧や心臓病、腎臓病などの原因になることは事実ですが、その一方で、塩は体内で、生理的に重要な役割を果たしていることも忘れてはならないと思います。
塩の主成分は塩化ナトリウムで、体内に吸収されるとナトリウムイオン、塩素イオンになって、様々な生理的作用を発揮します。※このナトリウムが血圧等を上げる犯人で、塩の約40%にあたります。
ナトリウムは、血液などに含まれてその濃度を調節し、体内の浸透圧を適正に保ったり、細胞内の浸透圧をスムーズにするのが、一番の大きな役割。
一方、塩素は胃液の主成分である塩酸の材料となったり、膵液の分泌を促進して消化を助けるほか、他のミネラルとともに、血液のペーハー(pH)を調整しています。
塩分が不足すると、こうした生理作用に支障が生じてしまうのですが、通常の食生活をしている限り、不足することはまずないそうです。
よく味噌汁の塩分を気にされる人がいらっしゃいますが、その場合、ナトリウムの排泄を助ける「カリウム」の多い野菜や、「アルギン酸」を含むワカメなどを加えて、実だくさんの味噌汁を飲むようにしましょう。全てはバランスよくだと思います。