こんにちは。

先日の「健康フェア」…。漢方薬を見るとつい目が行ってしまいます。

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今回気になったのが、「遠志(おんじ)」という生薬単味の製品。「物忘れ改善薬」として医薬品になっていました。

「遠志」が2015年、「中年期以降の物忘れの改善薬」として有効性が認められたんだそうです。そのため、「遠志」には脳の記憶機能を活性化して中高年以降の物忘れを改善する…と言えるようです。

確かに、「遠志」には驚きやすい、動悸、不安、不眠それに意識混迷などの状況を改善し、「遠く(久しく)志を持ち続けることが出来る…」という精神安定作用があるので、精神神経系の漢方処方に使われています。

そんな「遠志」の入った処方の一つ「心脾顆粒(しんぴかりゅう)」…。脳の疲れを和らげ、精神を安定させる10の生薬からなり、効能にも「健忘」があります。

中医学では「心脾両虚(しんぴりょうきょ)」というタイプに対するものです。

「心脾両虚」とは、「血」を全身に巡らせる働きを持つ「心」と、消化吸収をつかさどり、「気」「血」を生成する「脾」の両方が虚弱になった状態。ストレスや思い悩み、考え過ぎなどで脳に過度な負担がかかると、「心血虚」と「脾気虚」が同時に現れることが多くなります。

①考え過ぎ・ストレス・脳の疲れにより、交感神経末端や副腎髄質からアドレナリンなどを過剰に放出して、「心」と「脾」に影響します。

②アドレナリンの持続した刺激により「心」が疲れ機能が弱まり、緊張状態、動悸、不安・不眠などが起こります。また、胃腸に流れる血流量が減ったり、胃腸の働きが悪くなってするので食欲がなくなり、胃腸障害、食欲不振、疲れやすくなり、さらに「気」「血」などのエネルギーが不足します。

③「気」や「血」が脳に行かなくなることで「健忘」になるわけです。

「心脾顆粒」は「遠志」を含む10種類の生薬で、物忘れが多くなったり、記憶力が落ちる…という心配のある人におススメの漢方薬です。