こんにちは。
スイカの美味しい季節です。
スイカの90%は水分で、スイカはのどの渇きを収めながら利尿して暑熱を解消する果物です。
スイカはアフリカ西南部を原産地とし、4000年前のエジプトですでに栽培されていたというほど、古い歴史をもちます。日本にはスイカは14世紀に隠元禅師によって中国から種を持ち込まれたと言われています。西から伝わった瓜という意味から「西瓜」の文字が使われたようです。
スイカは捨てる所のない宝物です。スイカの赤みは古くから暑気の熱を収め、利尿などの作用がよく知られ、自然から生まれた「白虎湯」(暑気の熱症を解消する特効性を持つ漢方処方)と言われています。また、スイカの皮の方に利尿作用があります。
利尿作用により、膀胱炎や腎炎、ネフローゼ症候群といった腎臓病はもちろん、高血圧や妊娠時のむくみにもいいようです。
中医学的には「清熱解暑(暑気でこもった熱を収める)」「除煩止渇(イライラとのどの渇きを改善)」「利尿(強い利尿作用)」があると言われています。
現代の研究で「抗酸化作用」「利尿作用」「血圧の降下作用」があることが言われます。
栄養素として、シトルリン、リコピンがあります。シトルリンは強い利尿効果のある成分、リコピンは赤い色素で、トマトにも含まれる成分で抗老化や抗ガンなどの効果が注目されています。
その他に、果糖、ブドウ糖の他、数種類のアミノ酸、リン、鉄などのミネラル、少量のビタミンC、Bなどが含まれます。
スイカに含まれる果糖は7~15℃で甘みが増すそうで、スイカを少し冷やすと美味しく食べられます。昔のように井戸や川に置いて冷やして10℃らいになったのが丁度よく、冷蔵庫で4℃くらいに冷えたスイカは、少し室温に戻してから食べる方が美味しいそうです。
スイカは「寒性」で、高血圧のある人にはとてもいいのですが、胃腸を冷やすので胃腸の弱い人は控えめに。特に、食べ過ぎて下痢をしたとたまに聞きます。
また、食べ合わせの悪い組合わせとして、「スイカと天ぷら」が有名ですが、これもスイカで胃腸が冷えたところへ、油の多い食品を取ると消化が悪くなり、下痢などを起こすから。
ふつうに食べれば問題ありません。