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中医学では、「気」というエネルギーが体内を流れ、これによって各臓器がスムーズに機能し、新陳代謝が行われると考えています。

気のめぐりを良くし、臓器の機能をスムーズにするはたらきを、「疏泄機能(そせつきのう)」と呼び、五臓六腑の中でも肝の役割と考えています。ストレスがたまると、この肝の疏泄作用が悪くなり、気が滞り、他の臓器にも異常が及ぶことがあります。

なかでも、胃腸に影響を与えることが多く、気の巡りが悪くなると、胃炎や胃・十二指腸潰瘍などが生じやすくなります。

下痢や便秘がなかなか治らず、食欲不振、胃のもたれ、おなかの張り、腹痛、吐き気を伴うケースもあります。下痢や便秘の薬を使っても、なかなかよくならない胃腸病には、このような背景が多いのです。

このような病気は、複雑な人間関係などに悩む大人だけではなく、最近は子供にも多く見られます。

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怒りっぽい、イラつき、憂鬱感などの精神症状を伴う胃腸機能失調に対し、「開気丸(かいきがん)」がピッタリかもしれません。

「開気丸」には、芳香性の揮発成分を含んだ生薬が多く配合されています。

「木香(もっこう)」「枳殻(きこく)」「厚朴(こうぼく)」「陳皮(ちんぴ)」などは、うっ滞した気をスムーズに流すことで胃腸のはたらきを整え、腸内のガスを取り除く作用があります。さらに、「延胡索(えんごさく)」は、鎮痛作用に優れています。

なので、腹痛、胃痛、げっぷ、腹部膨満感、消化不良、下痢と便秘を繰り返す場合にも有効です。

自律神経失調症や過敏性大腸症候群にも使います。また、生理前のお腹が張る、乳房が張るなどにも…。

「開気丸」は名前の通り、うっ積した気を開く薬です。ストレスと緊張が多い管理社会で力を発揮する漢方薬です。