こんにちは。

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「芍薬(しゃくやく)」は日本人にもなじみの深い植物です。「立てば芍薬…」のたとえもあるように、キレイな花を代表する1つにもあげられています。

そんな観賞用に栽培されている「芍薬」ですが、薬用につかわれるのは根の部分。

「芍薬」と言っても、「白芍(びゃくしゃく)」と「赤芍(せきしゃく)」の2種類に分けられます。

「白芍」はボタン科の植物シャクヤクの根で、皮をむいて乾燥させたもので、「赤芍」皮をむかずにそのまま乾燥させたものです。つまり、皮があるかないか…です。

皮なしの「白芍」は、「血に栄養をあたえるはたらき」があり、月経困難、生理不順、おりもの、立ちくらみ…などに使われます。

また主成分の「ペオニフロリン」は鎮痛、鎮静、抗けいれんの作用があり、生理痛、腹痛、胃痛、頭痛、こむら返り、手足のけいれんによる疼痛に良く効きます。

「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は、よくこむら返りで処方されることがありますよね。また、「四物湯(しもつとう)」、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」などの婦人薬にもよく使われています。

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「婦宝当帰膠」は甘くてのみやすいシロップタイプの漢方薬で、芸能人やモデルさんものんでいるそうです。

一方「赤芍」は、「血に入る熱を冷ます」はたらきと、「血の巡りを良くする」はたらきの2つの特徴があります。

血に入る熱を冷まし、顔の赤み、目の充血、紅皮症、発疹などを…、血の巡りを良くし、腹痛、生理痛、月経困難、みぞおちの痛み、肩こり、打撲傷などを改善します。

「赤芍」は「ペオニフロリン」「ペオノール」「ペオニン」「タンニン」などを含んでいて、心臓の冠状動脈に流れる血液の量を増加させます。

現代の生活は豊かで、美味しいものをたくさん食べて、体に熱が溜まりやすくなっています。そのために、血圧が上がったり、顔も目も充血しがち…。運動不足にストレスが加わり、血液がドロドロになり、狭心症や動脈硬化が増えています。

これらの疾病、症状に「赤芍」は効果を発揮してくれます。

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「清営顆粒(せいえいかりゅう)」は、皮膚のトラブルの原因である「血熱(けつねつ)」をとる漢方薬。赤みの強いタイプに使います。この「清営顆粒」の中に「赤芍」が入っていて、血熱を冷まし、血流を改善する…はたらきをしくれています。