こんにちは。

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生理のトラブルが更年期障害の引き金になることがあります。

人の体は血液で養われています。特に女性は毎月の月経で大切な血液を失うので、血液のトラブルに悩まされることが多くなります。

月経とは、月が満月になるのと同じように、周期的(約28日周期)に起こる子宮からの子宮内膜の出血のことです。周期的でない月経は、もはや月経とは呼べません。

子宮内膜とは、受精した卵子が成長するために用意されるベッドのこと。妊娠しないと不要になるために剥がれて体外へ排出されます。月に一度の大掃除。これを月経、または生理と言います。

正常な月経は、「初潮(12歳前後)」「閉経(50歳前後)」「月経周期(28日前後)」「持続日数(3~7日)」「量(50~100ml)」「色は暗赤色」です。

異常な月経として「周期の異常」「持続日数の異常」「月経血量の異常」「月経の随伴症状」「色の異常」があります。

「周期の異常」は頻発月経(周期が短い)、稀発月経(周期が長い)、無月経(止まっている)。

「「持続日数の異常」は過短月経(2日以内で終わる)、過長月経(8日以上続く)。

「月経血量の異常」は過多月経(量が多い)、過少月経(量が少なすぎる)。

「月経の随伴症状」は月経前症候群(イライラ、憂鬱な気分、乳房の脹痛、腹痛など)、月経困難症(月経痛などの随伴症状)。

「色の異常」は黒っぽい暗紅(冷えが気血の流れを悪くしている)、淡紅サラサラ(元気な血が少なくて気血の流れが良くない)、暗紫・塊(血が粘って流れが悪くなり滞っている)、赤紫・塊(精神的ストレスが気血の流れを悪くしている)

「西洋医学の治療」としては、ホルモン療法、精神安定剤、消炎鎮痛剤など、症状別の治療となります。

一方「中医学」では、その人の全身の気・血・津液(水)のバランスの乱れを正しく整えることを考えます。それにより、月経の異常を正常なものへと改善していきます。

更年期には、腎の力(ホルモン分泌量)の低下の程度によって、さまざまな症状があらわれます。

女性は、生理・妊娠・出産・授乳と、更年期に至るまで血液を消耗することが多くなります。それに加え、40歳を過ぎると腎機能の低下が始まり、ホルモンの分泌量が急激に低下していきます。その頃から約10年くらいを「更年期」と言います。

そして、そのホルモンバランスのアンバランスが引き起こすさまざまな不快な症状を「更年期障害」と言います。頭痛・肩こり・手足のしびれ・気力がないなど、不定愁訴があるにもかかわらず、検査をしても「異常ナシ」。他の人に理解してもらえないつらい症状です。

しかし、更年期症状はある程度「予防することが出来る」んです。

基本的に、中医学では更年期障害の原因は「血虚」と「腎虚」と考えます。食生活に気を配り、中成薬で上手に手入れをし、血液や腎を補うことは、穏やかな更年期につながります。