こんにちは。
今、注目されている「セルフメディケーション」。セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」だと世界保健機構(WHO)は定義しています。
セルフメディケーションのメリットは、「日常の健康管理の習慣が身に付く」「医療や薬に関する知識が身に付く」「疾患によっては医療機関を受診する手間と時間がはぶける」などです。自分の健康は人任せにしない、健康管理の意識をより高める事、これは大切な事なんです。
ボクたちの体には「自然治癒力」が備わっています。薬は自然治癒力の補助をするものなので、薬を正しく使用することが大切です。
処方箋が無くても自分で選んで購入できる医薬品を、一般的にOTC医薬品と言います。OTCとは、「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の頭文字で、カウンターごしにアドバイスを受けて薬を受け取るという意味です。
OTC医薬品には「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」の3グループに分類されます。
「第1類医薬品」はOTC医薬品としての使用実績が少ないものや副作用、」相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの。購入者が直接手に取る事ができないように、レジの後ろの陳列棚やカギ付きのショーケースに陳列されます。販売は薬剤師に限られており、販売店では、情報を提供する場所において対面で、文書による情報提供が義務付けられています。例えば、ガスター10やりアップ、ロキソニン、アレグラなどです。
「第2類医薬品」は副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。主なカゼ薬や解熱鎮痛剤など日常生活で必要性が高い薬が多くあります。薬剤師または登録販売者が販売にあたり、情報提供は努力義務となっています。
「第3類医薬品」は副作用、相互作用などの項目で安全性上、多少の注意を要するもの。薬剤師または登録販売者が販売にあたり、情報提供について法律上の規定はありません。ビタミン剤や整腸剤などです。
飲み薬は、体内に吸収され、血液とともに全身をまわり、血中の薬の濃度が一定を超えると必要な場所で効果を発揮します。薬が効く仕組みを知り、正しく使う事が大切です。特に飲む時間を守ることは大切。
「食前」は食事前の30分以内、「食後」は食後の30分以内、「食間」は食事と食事の間で、前の食事から2~3時間後の事。決して食事の最中ではありませんよ。「寝る前」は寝るおよそ30分~1時間前。「頓服」は症状が出た時です。そして、服用は必ずお水かぬるま湯で!牛乳やジュース、コーヒー、アルコールは薬の吸収に変化が出る為、効果に影響が出ます。
また、病院から出ている薬が出ている場合は、自分で購入した薬だけでなく、食品との組み合わせ注意のものもあります。例えば、ワルファリンと納豆、テトラサイクリン系の抗生物質と牛乳、降圧剤(カルシウム拮抗剤)とグレープフルーツ…などなど。
その他、子どもと薬、お年寄りと薬、妊娠中・授乳中の女性と薬などは注意が必要なものがあるので、気になる事があればボクたちに相談いただければと思います。
OTC医薬品を利用して、自分で手当てすることが、健康管理に大いに役立ちます。