こんにちは。
皮膚に接触したいろいろの物が原因で発生した湿疹のことを「接触性皮膚炎(せっしょくせいひふえん)」と言います。接触性皮膚炎は俗に「かぶれ」とも言われます。
接触性皮膚炎は接触したものの刺激による「一次刺激性接触性皮膚炎」とアレルギーによる「アレルギー性接触性皮膚炎」の2つが考えられます。
<一次刺激性接触性皮膚炎>
中毒性とも呼ばれるように、作用の強い酸やアルカリなどの化学物質、毒性のある植物や昆虫、肌に合わない化粧品、太陽光線などが原因となることがあります。
皮膚に強い刺激を与える原因物質であり、量が多かったり、高濃度であったり、接触時間が長いことにより、皮膚の抵抗力が負けてしまうと、誰の皮膚にでもかぶれを起こします。
一次性刺激には、このような急性に生じる場合と、慢性の弱い刺激性物質の繰り返しによって生じる場合があります。
慢性の場合は蓄積刺激性とも呼ばれ、弱い刺激性物質が繰り返し接触することにより、刺激作用が蓄積され起こるものです。
また、過労、睡眠不足、病気など体に変調をきたしている時や、季節の変わり目も肌は敏感になっていることがあります。
一次性刺激のかぶれの原因は、化粧品そのものよりも使い方や使う人の体調に原因があることの方が多いです。生理前後、あるいは妊娠期、更年期などのホルモンのバランスが崩れることにより起こりやすくなることもあります。
<アレルギー性接触性皮膚炎>
アレルギー物質により発症するかぶれをアレルギー性接触性皮膚炎と言います。これは、ある原因物質(抗原)に対して抗体をもっている特別な人のみに起こるものです。接触してから24~48時間経ってから症状があらわれます。しかも、一度の接触では起こらず、刺激が何度か繰り返されるうちに起こるので、原因が思い当たらないことも多いようです。
アレルギーを起こすもととなる特定の物質のことを感作物質(あるいは抗原物質)と言い、ごく微量であっても皮膚が過敏な防御反応を示して、かぶれなどの症状を起こしてしまいます。
一次刺激性は、刺激物の量、濃度によって反応の有無や程度が異なります。一方、アレルギー性は、抗原の量や濃度とかぶれの程度は必ずしも比例はしません。
つまり、アレルギー性は「量的反応」ではなく、「質的反応」と言えます。