こんにちは。

皮膚は、体をおおってその機能が順調に行われるように調整する働きをもっています。皮膚の機能をまとめてみました。

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・保護作用…皮膚の表皮はケラチンというタンパク質が主体となって、強靭な角質層を形成して外部から物理的・化学的な作用に対する保護作用をしています。また、真皮は皮下組織とともに、外力に対してクッションの働きをして、外力の直接の影響が深部細胞に及ぶのを避けています。皮膚の表面は酸性を示す皮脂膜が形成されていて、このため細菌の繁殖が抑制され、その毒性が減弱されているんです。

・知覚作用…知覚には温度覚、触覚、痛覚があります。外界から刺激が加わると、これを正確に脳に伝え、脳はその刺激に反応して体を保護するように働きを指令します。痛みを感じる点を「痛点」、触れたと感じる点を「触点」、その他には「温点」や「冷点」なども…。もっとも敏感なのが「痛点」で、最も鈍感なのが「温点」と言われています。知覚は脳に伝えられますが、一部は脳に到達せずに途中で自律神経にその伝達が伝わって、その刺激の伝わった部位に反応が発生します。これを皮膚反射と言います。暖かい刺激は、その部分の血管を拡張し皮膚が赤くなります。一方、冷たい刺激は、その部分の血管を収縮し皮膚は蒼白し、鳥肌が出ます。

・呼吸作用…皮膚はわずかながら呼吸作用があります。その量は、肺呼吸のわずか1%。

・分泌排泄作用…皮膚は汗と皮脂、表皮脂質などを分泌します。これは、皮膚や毛髪の保護作用、体温調節作用に役立ちます。脂腺の発育の悪い場合には、皮脂の生成が十分ではないため、角質から水分が蒸発し、カサカサ肌となります。洗剤や石けんなどでゴシゴシ体を洗った場合にもなることが…。また、発汗は汗腺にから、交感神経の刺激により起こり、体温の調節をしています。

・ビタミンD生成作用…表皮の内のプロビタミンDは紫外線を受けてビタミンDとなって体内に吸収されます。ちなみに、ビタミンDは、丈夫な骨を作るのに必要なビタミン。カルシウムやリンの吸収を助けるビタミンです。日照時間の短い地方では、ビタミンDの代謝不足から起こる骨格異常の病気である「くる病」が多いそうです。

・吸収作用…皮膚からは油性物質(女性ホルモン、副腎皮質ホルモン、ビタミンA、D、Eなど)はよく吸収されます。一方、水溶性物質は比較的吸収されにくいようです。

・表情作用…顔の表情は意思や感情の動きによって変わります。これは顔の表情作用で、顔面にある表情筋によるものです。

・再生作用…正常な皮膚では、角層が生理的に上から順番にはがれ落ちて、常に新しい角質細胞に置きかわり、新陳代謝を繰り返しています。皮膚の再生能力はきわめて大きく、皮膚の損傷があっても、やがて修復されます。キズが表皮の上層、中層であれば基底層が残っていると、跡が残らず修復されます。夜中の22時~2時がゴールデンタイム。その時間にしっかり寝ると、より再生能力がアップします。

このような働きがあり、皮膚はボクたちはその恩恵を受けているんです。