こんにちは。

先日、中医皮膚病のスクーリングに東京に行ってまいりました。そこでは、日頃からご指導いただいている、中医師の楊達(ようたつ)先生、楊暁波(ようきょうは)先生、劉桂平(りゅうけいへい)先生、韓小霞(はんしょうしゃ)先生の講義を受けました。

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楊暁波先生は「慢性段階の皮膚症状に対する養肌・美肌」について講義されました。

皮膚の急性段階は、炎症が目立ち、赤く熱をもつ、場合によってはジュクジュクした症状になります。慢性状態から、急に悪化する場合もあります。

急性段階は「皮膚の症状」を診て、慢性段階では「皮膚の症状」を見ながら「全身の症状」も診る。ただし、急性段階でも全身の症状にも気を付けなくてはいけない場合もありますが…。

「急性炎症段階」では、清熱解毒・利湿解毒などで赤み・ジュクジュクをとっていきます。そこから、赤み・ジュクジュクがとれてきてくる「慢性炎症段階」になると、「気・血・津液(水)」を補うように「一増一減」で、処方を少しずつ変えていく必要があるんです。最初から最後までずっと一緒…ではありません。

基本的に、急性段階と慢性段階では漢方薬の内容が少し変わります。「急性炎症段階」から「慢性炎症段階」から「肌の養生・生肌」へと変えていきながら、美肌作りにつなげていきます。再発しにくい肌作りが目標です。

熱が強い場合には、「気・血・津液(水)」を消耗してきます。「気」は生命エネルギー、「血」は血液およびその機能、「津液」は血液以外の水分およびその機能のこと。炎症が強い時はまず熱をとり、「気・血・津液」を守らなくてはいけません。それでも病状が長かったり、消耗が激しい場合は、炎症を抑えて行きながら、「気・血・津液」を補うことが必要です。

「気・血・津液」を補うものとして「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」と「沙棘(さーじ)オイル」をご紹介されていました。

「麦味参顆粒」は人参(にんじん)・麦門冬(ばくもんどう)・五味子(ごみし)の3つの生薬で出来ています。潤いを与えながら肌バリア機能を強化することが期待できます。

「沙棘オイル」は、中国の臨床応用データで「美容・滋潤・美白」「発毛・生髪」「粘膜、皮膚の再生と修復」「色素沈着の低下」「抗酸化作用」「末梢循環の改善」「疲れ目やドライアイの改善」「血管軟化、降脂」などが分かっています。

また、アレルギー性疾患に対する「清営顆粒(せいえいかりゅう)」の効果の紹介や、スキンケアの重要性もお話しいただきました。

楊暁波先生、ありがとうございました。