こんにちは。

ステロイド使用はメリハリが大切です。

ステロイド使用のポイントは、

  • 我慢できない状態(真っ赤で外出できない、痒みで眠れない)は無理しないで使用する
  • 弱いステロイドをダラダラ使わない
  • 症状にあった強さのステロイド軟膏を1~2週間使って落ち着いたらすぐに止めて保湿剤に切り替える

ただし、満足できる効果がない場合、連用サイクルへ突入してしまいます。一番我慢できないのは痒みです。

炎症は見ため嫌だけど我慢できます。

ステロイドは2日ほど肌に作用するため、1日おきだと毎日塗るのと変わらないです。連用すると効きにくくなり、使用しない期間を長くするほど、次の使用時に効果が高くなり止めやすくなります。ですから、痒みが多少治まったらステロイドを連日で休むようにするといいです。休薬日をつくるようにしましょう。

よくステロイドは保湿剤と混ぜてあります。ステロイドと保湿剤1:1で混ぜたから濃度が半分になるか…というとそんなことはありません。

含まれる薬物の大部分は結晶として基剤の中に存在します。水に大量の塩を入れてかき混ぜ、溶け残った状態のイメージです。水(基剤)が増えた分溶けるので濃度は変わりません。

ステロイドの多くは数十分の1〜百数十分の1程度しか溶けてないとのことなので、理論的には数十倍以上に希釈しないと、効果・副作用の減弱がないことになります。

逆に混合することで皮膚透過性が良くなり、効き過ぎることも考えられます。

ですから、広い範囲に塗るために混合されているケースがありますが、チューブから出して使用するステロイドと同様、必要なポイントだけの使用に留めていただくようにしています。その代わり、肌に優しいローションやクリームなどのスキンケアが大切になります。

ステロイドでの治療の目的が「皮膚症状が改善しステロイドを使わなくてもいられるようになる」ことなのに、ときに何年と使い続けられている方もいます。

そういう方には、漢方薬を試していただきたいと思います。漢方薬を服用すると、安定する期間が伸びる、以前効かなかった強さのステロイドが効くようになる、そして最終的に止められる。そういったサポートになるかと思います。