こんにちは。

夏は肌の露出が増える季節。

紫外線が強く蒸し暑いことから、皮膚にとっては過酷な状況です。強い紫外線や大量の汗💦により皮膚が炎症を起こしやすくなり、更には高温多湿の状況、夏バテによる免疫力の低下により、細菌などが繁殖し皮膚の感染症に罹りやすくなります。

「汗」が原因の皮膚トラブル

あせも:日本の夏は高温多湿であることから、汗を大量にかきやすくなります。汗腺で分泌された汗は汗管を通って皮膚の外に出されますが、多量に分泌されると汗管が詰まりやすくなります。すると皮膚の中で汗がたまり、周囲の組織を刺すると発疹ができ、痛みや痒みを伴うことがあります。

アレルギー性接触皮膚炎:皮膚に問題となる物質が触れると、皮膚はその物質に対して敏感になります。次に同じ物質が触れると、4~24時間以内に強い痒みと皮膚炎を生じます。夏場は特に、汗によりネックレスなどのアクセサリーや眼鏡のフレームなどから金属が溶けだし、それが刺激となり、アレルギー性接触性皮膚炎を引き起こすことに。また、石鹼や頭髪用染料、衣服のゴムに含まれる化学物質など、身近なものが原因となる可能性があります。発生部位と主な接触源として、

育毛剤、毛髪用化粧品、毛染め、シャンプー、帽子
化粧品、香水、医薬品、装身具、メガネのつる、水中メガネのゴム、植物
頸部装身具、化粧品、香水、医薬品、衣料品
体幹衣料品、装身具、ゴム、金属(留め金など)、洗剤、マッサージクリーム
陰部避妊具、避妊用薬品、洗剤、衣料品、医薬品
上肢衣服、医薬品、農薬、職場の各種接触源
皮革製品、ゴム、金属類、植物、医薬品、化粧品、農薬、職場や家庭の各種接触源
下肢衣料品、金属、ゴム、ポケットの中味
ゴム、皮革製品、靴下、洗剤、医薬品

「菌」や「ウイルス」が原因の皮膚トラブル

とびひ(伝染性膿痂疹):ブドウ球菌や溶連菌(溶血性連鎖球菌)など「細菌」が原因で、患部に触れることで人にうつり、感染力が強いため「火事の飛び火のようにあっという間に広がる」ことから民間では「とびひ」と呼ばれています。感染すると赤みや痒みを伴う水ぶくれができ、膿を持つと破れます。あせもや虫刺され、湿疹などを引っ掻いたり、転んでできた傷に原因菌が感染を起こすと発症するため、夏場に多い感染症と言われます。

●みずいぼ(伝染性軟属腫):みずいぼ(伝染性軟属腫)は、特に夏場のプールの時期に子どもたちの間で流行する感染症で、「ウイルス」が原因です。感染すると、体のあらゆる部分に、痛みや痒みのないイボができます。

「汗」や「菌」による皮膚症状を防ぐには、「こまめに皮膚の清潔を保つ」「痒くても、掻かないようにする」「食事」「睡眠」がポイントです。汗をかいたら、早めに洗い流すよう心掛けましょう。

汗を拭きとるだけでも効果的です。皮膚をかき壊すとバリア機能が低下して、傷口から細菌・真菌が侵入して悪化しやすくなるだけでなく、掻いた手で別の場所を触ると感染が広がる恐れもあります。痒みが酷い場合には、患部を冷やすことをオススメします。神経の興奮を鎮めて痒みを抑え、また夏の暑さも緩和できます。

また、食事は大事です。「甘いもの」「油ものや肉類」「香辛料の多いもの」「加工食品」「生もの」「冷たいもの」などは控えめに。これら「肥甘厚味」のものは、脾胃(消化器系)の機能を低下させ、体内に「湿熱」を生じさせます。「湿熱」が経絡を通じて全身に運ばれ、内臓のバランスを崩すと内臓病に、皮膚の働きを破壊すると皮膚病トラブルを悪化させると中医学では考えます。

一方で、葉菜を中心に旬の野菜や海草類を、火を通してたっぷり摂ることと、肉や魚は充分に加熱処理し、よく咀嚼する。バランスの良い食事を心がけましょう。また、食事から摂れる栄養素は傷ついた皮膚のターンオーバーを助けるのに役立ちます。

睡眠不足はお肌の大敵です。睡眠によって分泌される成長ホルモンやメラトニンは肌の新陳代謝を促進し、肌のダメージを修復すると言われます。睡眠不足になると免疫力も低下しやすくなるため、普段よりもしっかりと睡眠をとるように心掛けましょう。睡眠は何よりの薬です。

これらは出来る範囲で積極的に実行すると、漢方薬などの効き目が向上するハズです。