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健胃薬は、主成分として生薬を含むもので、香りを特徴とする芳香健胃薬と、苦味を特徴とする苦味健胃薬があります。苦味や香りといった人間の感覚への刺激が胃腸の働きを高め、健やかに過ごせることが期待されます。

爽やかな香りを放つ芳香成分は、嗅覚や味覚を刺激することによって、胃液の分泌や胃腸の蠕動運動を促進し、胃液の分泌や胃腸の蠕動運動を促進し、食欲を増進させる働きがあります。胃腸機能が停滞して食欲がない、お腹が空かない…といった、いわば眠ったような状態の胃腸を醒まし、胃腸機能の停滞を改善するわけです。

そんな芳香健胃の漢方薬に「勝湿顆粒(藿香正気散)」があります。日本では知名度が低いですが、中国では家庭の常備薬として知らない人がいないくらいの漢方薬です。

日本の夏は高温多湿。気温が高くジメジメした環境下では、体の水分代謝もスムーズに運びにくく、湿(病理的な水分)として停滞しやすくなります。この場合の症状として、気分がスッキリしない、食欲不振、体が重だるい、疲労倦怠感などがよく見られます。胃腸の働きが弱くなる一方、腸内細菌のバランスも悪くなるので、様々な胃腸障害を引き起こすことになります。そんなときに「勝湿顆粒」は効果があります。

また、「勝湿顆粒」の芳香成分には解毒、抗菌、抗アレルギー作用があることが確認されていて、食中毒やアトピー性皮膚炎、蕁麻疹、水虫などにも応用されます。

なので、「勝湿顆粒」は高温多湿の日本でこそ利用価値の高い漢方薬です。