こんにちは。
店頭でご相談される方の殆どは病院で処方されたステロイド外用剤を使用されています。何年も使用されているケースが多く、中には20年以上という方もおられます。
ステロイド外用剤は良い薬ですが、本来はダラダラと使うものではありません。ステロイド外用剤をずっと使用している方は、やめたくてもやめられない…沼にハマっている感じなのだと思います。終わりのない戦いです。
ステロイド外用剤を使用されている場合、見た目は皮膚症状が軽微に見えます。ステロイド外用剤を使用している皮膚の状態に中成薬(中国漢方)で対応する場合、隠れている炎症は強い…と判断して、処方を選択する必要があります。

皮膚が発しているSOS、それをステロイド外用剤で強力に抑えるわけで、一時的にキレイになっても、急に中止すると再発することがあります。これがリバウンドです。中のマグマが噴き出すような状態です。
脱ステロイドを試みる場合、急に中止することは危険です。
その場合、ステロイド外用剤を完全に中止する方法と、徐々に減量していく方法がありますが、リバウンドなど日常生活における負担や安全面を考慮して、徐々に減量していく方法を選択していく方がいいと考えます。
徐々に減量していくといっても、塗り方にもポイントがあります。よく1日おきに使用するという方がいらっしゃいますが、これは良くない塗り方です。1日おきに塗ることは、毎日塗るのと変わらないと言われています。
表 ステロイド剤の塗り方の例(○:ステロイド剤を塗る日、×:休む日)
症状 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
軽い | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × | × |
ひどい | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
良くない塗り方 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
また、ステロイド外用剤が保湿剤と合わせたものが処方されたりします。普通は濃度が半分になり薄まったと思うかもしれませんが、濃度は変わらないです。むしろ浸透しやすく強まることも。
ステロイド剤はスキンケアの後に必要な場所だけに使用します。
ステロイド外用剤を使用している場合、漢方薬を服用しながら、ステロイド外用剤の使用頻度を減らしていきます。漢方薬で体の中から炎症が小さくなれば、以前効かなかった強さのステロイド外用剤が効くようになるなど、皮膚症状の改善の手助けをしてくれるわけです。
ステロイド外用剤を使用している段階でも、状況を見ながら漢方薬の減量を行っています。