こんにちは。

脳の血管が詰まって起こる脳梗塞は、梅雨どきから8月にかけての夏に発症する人が増えると言われています。

脳梗塞は原因によって3つの型に分けられます。

1つ目は、脳の太い血管から枝分かれした細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」。2つ目は、頸動脈や脳の太い血管に血栓が詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」。3つ目は、心臓にできた血栓が血流に乗って脳に運ばれ、太い血管を詰まらせる「心原性脳塞栓症」です。

「ラクナ梗塞」や「アテローム血栓性脳梗塞」は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病による動脈硬化が要因となり、「心原性脳塞栓症」は心房細動によって起こることが多いです。

そして、とりわけ夏に発症しやすいのが「ラクナ梗塞」や「アテローム血栓性脳梗塞」。その理由として挙げれれるのが「脱水」です。暑さでたくさん汗をかくと、血液中の水分量が不足し、ドロドロした状態になり血栓ができやすくなるわけです。また、脱水による血圧低下も、脳への血流を滞らせます。

そのため、こまめな水分補給が大事と言われます。就寝中も汗をかくので、寝る前や起床後にも水分をとるようにしましょう。

水分補給には麦茶などがおススメ。ビールなどのアルコールには利尿作用があるので、飲酒後は必ず水分をとりましょう。

最近はサウナが流行っているようですね。サウナは、若い方というよりも、むしろ中高年の方に人気が高くなっています。一方で、中高年の方は若い方に比べて血液がドロドロになりやすくなります。体の中から水分を絞り出すサウナは、脳梗塞を引き起こしてしまうリスクも高いと思われます。

よく、健康な人の血液の流れは、勢いよく流れる清流に例えられます。水がキレイで勢いがあり、水量も豊富で川幅も充分にある…というのが理想です。

脱水による血液ドロドロは、水量が減って干上がった状態です。

汗で血中の水分も減って「血」が濃くなってしまいます。血中の水分が不足していると、川の水量が減ってボートがうまく進めなくなるのと同じで、血球が血管内で渋滞を起こしてしまいます。その結果、血球が血管壁にくっついて血栓ができやすくなるなど、まさに「ドロドロ血」による悪影響が…。

体が水分不足になる原因は汗のかき過ぎ以外に、年齢によるもの、体質的な素因によるもののほか、辛いものや油っこいものの食べ過ぎなど、生活の中に隠れていることもあります。血液の水分を増やして、血球がスムーズに流れるようにしましょう。

漢方薬でも体質に合わせた対応ができます。気になる方はご相談ください。