こんにちは。
「骨粗鬆症」は血液中の骨がスカスカに不足することで、骨からカルシウムを補給するため骨がスカスカになってしまいまうことで起きます。
背骨とかかとに早くから現れ、かかとの骨の比重測定、レントゲン写真などで判断しますが、自覚症状としては「慢性的な腰痛」「背中、腰に鋭く激しい痛みを感じる」「腰が曲がる、骨折する」などがあります。
特に、更年期障害が現れている人、誤ったダイエットをしている人、同居者に「骨粗鬆症」がいる人…はその確率が高くなると言われています。
現在、寝たきりの老人の、寝たきり原因の第2位が「骨粗鬆症」による骨折です。
老齢化による骨比重の低下を防ぐことは難しいですが、運動をする、カルシウムの補給を十分に行うことなどで骨比重の低下を遅らせることは可能です。
補給したカルシウムを効果的に利用(吸収)するには、激しい運動は必要なく、「屋外(太陽の下)」で軽い運動をする方が「屋内」で激しい運動をするようりもカルシウムの吸収がいいという実験結果も出ています。というのも、太陽光で「ビタミンD」が活性化されカルシウムの吸収率が向上し、運動との相乗効果が上がるためです。
中医学では「骨粗鬆症」は「腎」の機能低下と密接な関係があると考えます。「腎」は人の成長や発育、老化に深く関わっている臓器、骨代謝にも深く関わっています。
カルシウムは骨の材料であり、「腎」は骨を作る工場…といったところでしょうか。
実際、現代医学においても、腎臓で「ビタミンD」が活性され、カルシウムの吸収を促進し、強い骨を作ることが知られています。
老朽化して正常な製品(骨)を作ることができない工場(腎)に、良い材料(カルシウム)をどんどん投入しても、優れた製品(骨)も作れないし、生産量も上がりませんよね。
質の良い製品を作り、低下した生産量を上げるためには、製品を作り出すもとである工場をしっかりメンテナンスしていく必要があります。それが「腎」を補う、「補腎」という考え方です。
つまり、カルシウムを摂りながら、太陽の下で軽い「運動」をしながら、「補腎」をする…ということが、老化を遅らせて若々しく生活するためのポイントだと考えます。
中医学では1日を2時間毎に分け、その時間帯と体の関わりを考える「子午流注」という理論があります。「腎」に当てはまる時間帯は17時~19時。ちょうど夕食の時間です。この時間帯に「補腎薬」を服用したり、「腎」に良い食材を摂ったりと、より「補腎」を意識した生活ができるといいですね。
「腎」に効果がある食べ物は、「黒いもの」や「ヌメリのあるもの」。黒い食べ物は、体を温める性質があり、アンチエイジングにも良いとされています。「黒いもの」は黒豆、黒ゴマ、ワカメ、昆布、ヒジキなど、「ヌメリのあるもの」はイカ、タコ、ナマコ、カキ、長いも(とろろ)などがあります。
また、睡眠時間を確保する。23時~1時は、最も大切な睡眠時間帯とされますので、「腎」を守るためにも早寝を心掛けましょう。夜更かしをしないことです。
度をこえた運動も、夜の時間帯を活動的に過ごすのも「腎」を余分に消耗します。適度な運動で、過労を避けましょう。何事もほどほどが一番です。
規則正しい生活を送ることが基本ですが、手助けをしてくれる漢方薬や自然薬などもありますので、気になる方はご相談ください。