こんにちは。

日照時間の一番長い夏がやってきました。夏には夏祭り、海水浴、花火大会など様々な行事がありますが、今年はコロナの影響でおあずけですね。

中国の古い医学書には「夏の3ヶ月は、陽気が盛んになり天地の気が交りあい、万物が生い茂って花が咲き乱れる季節。この季節の特徴に従い、遅く寝ても朝は早起きする。日光を嫌がらず、汗をかいて熱を発散し、気持ちを爽快にさせ、心の機能を良くさせる。これが夏の良い養生法である。」とあります。

例年と違う夏を過ごすことになるのかもしれませんが、この季節を元気に楽しく過ごすためのポイントは、

  • 早起きする
  • 直射日光を避け、水分補給などの防暑対策を心掛ける
  • 冷たい飲食物を摂りすぎないよう気を付ける
  • 「心(血液循環、精神状態)」と「脾(消化吸収)」を健やかに保つ

熱中症

うだるような暑さで、ボクたちは体内の気陰、津液(水)を消耗しやすくなります。直射日光下では長時間の作業やスポーツを避け、外出の際には帽子や日傘を使用したり、こまめに水分を補給したりして防暑対策を心掛けましょう。

汗をたくさんかくと血液濃度が上昇し、微小血管が詰まりやすくなります。夏も狭心症や脳卒中に注意が必要です。

おススメの食材としては、キュウリ、トマト、ゴーヤ、空心菜、モロヘイヤなどの夏野菜。緑豆、緑豆もやし、豆腐、春雨、豚肉。スイカ、パイナップル、マンゴーなどの果物など。

寝つきが悪い、不眠、目が覚めやすい

熱帯夜が続くと、イライラして睡眠障害を起こしやすくなります。室内の風通しを良くするなどの工夫をし、短時間の昼寝や仮眠をとることをオススメします。

おススメの食材としては、ゴーヤ、ゆり根、ハスの実、卵など。ミント、ラベンダー、カモミールなどのハーブもおススメです。

夏の冷房対策には

冷房が効きすぎる環境に長時間いると、汗を全くかかなくなります。その上、冷たい飲み物を摂り過ぎることによって体が冷え、頭痛、肩こり、むくみ、胃痛、軟便下痢などを引き起こします。

適度な発汗は、体の深部の熱を発散するのには有益です。夏でも汗をかくことを恐れずに、温かいものを摂ったり、夜に温かいお風呂に入ったりして夏の冷えを退治しましょう。

おススメの食材としては、ショウガ、ネギ、タマネギ、ミョウガなどの辛味野菜など。

夏バテ(ダルさ、浮腫み)

雨が多くジメジメした日が続くと「脾」の消化機能が低下して、食欲不振、ダルさ、軟便下痢、浮腫みなどの夏バテが現れます。胃腸の消化吸収能力を高めて、水分代謝を促す「健脾利湿」の食材を摂りましょう。

おススメの食材として、冬瓜、ヘチマなどの瓜類。枝豆、そら豆、インゲン豆、小豆などの豆類。長イモ、ジャガイモなどのイモ類。オクラ、ハトムギ、トウモロコシ、ハスの実や、ウナギ、ハモ、タコ、鶏肉など。

食中毒、胃腸のカゼ

高温多湿の夏は、細菌やウイルスが繁殖しやすいため食中毒や胃腸のカゼの流行る時期です。料理は常に薬味を使い、生ものは避けて、食事の前は丁寧に手洗いをしましょう。

おススメの食材は、ショウガ、シソ、ネギ、ミョウガ、梅、山椒、ワサビ、お酢など。

それでもなかなか改善が見られない場合、中成薬(中国漢方)や自然薬の出番です。