こんにちは。

新年早々インフルエンザが急に猛威を振るいだしているようですが、花粉も少しずつ飛び始めているようです。

「今年は多い、多い」と言われていています。前年の夏が暑かったことが原因にあげられます。

戦後にスギの植林が進んだことが原因であると言われていますが、ここ数年の増加傾向は、夏の気温が高くなっていることとも関係があるとの指摘があります。スギ花粉をつくる雄花が育つのは「夏」であり、この時期に気温が高く、日射量が多いと雄花の生産量が増えてしまうからです。

特に昨年、山口市は何度か気温で「日本一」に輝きました。それを踏まえて考えると、山口市は他の地域よりも多いのではないかと心配になります。

花粉症を発症する人は年々増加していることが分かりますが、低年齢化が進んでいるのが目立ちます。それには、過度に清潔な環境での生活や、不規則な生活習慣、食事などが、免疫機能に悪影響を及ぼし、子どもがアレルギーを起こしやすい体になっている…と考えられています。

それはそのまま、正気(防衛力)が弱いことだと言えると思います。

中医学には「正気が体の中にあれば外部の邪は体内に入れない」という考えがあり、正気の存在を特に重視しています。正気が弱まると、気候や気象の変化に応じられず病気が体に侵入しやすくなる…ということです。

そのことを理解しながら、食事や養生法などに日頃から努めることが基本だと思います。モノが豊かで、生活が便利になれば、現代人の体から防衛力が欠落するとしたら、これは深刻な問題だと思います。

花粉症の対策では、中医学では鼻や目の症状を抑える「標治(対症療法)」と、体質改善によって外邪(花粉、ウイルスなど)を寄せ付けない体を作る「本治(根本療法)」の二段構えで対応していきます。

まず「標治」では、花粉症特有の鼻水やクシャミを体の冷えからくる症状と捉え、体を温める温性の「小青竜湯」がよく使われます。目の充血、痒みは風熱の症状…熱性の症状を抑える「天津感冒片」や「菊花」や「沙棘(さーじ)フラボノイド」などが効果がいいと思います。

「漢方薬は副作用がない…」と思われて「小青竜湯」を予防として飲むように言われた…という話を聞きますが、それは間違い!これはあくまでも「標治」に使用するものなので、使用には十分注意してください。

一方「本治」は体の防衛力を高める「衛益顆粒」など。

不規則な生活や食生活の乱れ、運動不足、生活環境なども体の防衛力を弱めている一因。規則正しい生活と漢方薬のサポート… 花粉症は体質改善によって根本から治すことが何より重要です。