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中医学では、手指の湿疹は、皮膚のバリア機能の低下に加え、身心の疲労による「脾(消化器系)」の機能低下も原因の1つと考えます。

消化吸収能力が低下すると、摂取した栄養をスムーズに「気」や「津液(水)」にすることができません。

水分代謝が悪くなり、余分な水分が滞り「熱」を持ち、湿疹となって肌の表面へあらわれます。さらに悪化すると、痒みが出たり、ジュクジュクしたりして治りにくくなってしまいます。

まずは、体の余分な「熱」と「湿」を排出しながら、胃腸の働きを整える必要があります。

また、子どもの湿疹は、「脾」が完全に成長しきっていないことによる「消化機能低下のサイン」…中医学では子どもは「脾常不足」と考えます。

子どもは消化能力が未熟で消化酵素も十分でないため、食物が十分に分解されず、大きな分子のままで体に取り込まれることになると、体の免疫組織がこれを異物と認識し、アレルギー反応を起こしてしまいます。

これは子どもの特徴でもありますが、成長するにつれて、こうした機能もちゃんと備わってくるようになります。

ただ、これには過食や偏食が大いに関係するので、日頃から食生活の注意が必要で、スナック菓子や甘いものの摂り過ぎ、寝る前の飲食は控えるべきです。

湿疹が出ているときには、カニやエビ類、生もの、冷たいものは控えめにし、豆やイモ類で「脾」の気を高めてあげることです。また、入浴や水仕事の後には、必ずクリームなどで保湿を心掛けてあげることです。