こんにちは。

先週から、日本列島は熱波に包まれています。地球温暖化の影響か、年々厳しさを増す夏の暑さ…。高温多湿の状態が継続すると「熱中症」の危険は高くなります。

「熱中症」とは、ご存知の通り体内の熱を適切に処理できずに起こる様々な症状の総称で、暑い環境に長時間いたり、スポーツや肉体労働をしたりするときに、体内の水分やミネラルが失うことにより起こります。

なので、生活面では日中の外出は控えめにして、直射日光の下でのスポーツや庭仕事などはなるべく避け、水分をこまめに補給が大切です。

夜間も気温がなかなか下がらない場合は、冷房などを使用して室温調整を行うことも大切です。

中医学では、「汗」は「心(しん)の液」と言われるように、汗がたくさん出ると、心臓に負担がかかるりますし、血液が濃縮されてドロドロ状態になり血栓ができやすくなるので心・脳血管病の発症リスクが高まります。

細胞内や血漿中の水分を増やすには、麦門冬(ばくもんどう)、生地黄(しょうじおう)、沙参(しゃじん)、烏梅(うばい)など、生津(有用な水分を生じる)作用のある生薬が効果的です。

また、血流の原動力ともいえる心臓自体を強化することも重要です。

水分の補給(生津)と心筋強化の両方を同時にできる処方に「生脈散(しょうみゃくさん)」があります。日本では「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」という名前で販売されています…。

加えて、血液の粘度を減少させ、血流をスムーズに流通させるためには活血化瘀(血行改善)薬が必要です。

ボクたちの体は暑く感じると、発汗中枢や体温調節中枢が活発になり、自律神経が乱れやすくなります。心穏やかに過ごすことが大切なのかもしれません…。