こんにちは。

ボクたちの体は絶えず自然界の影響を受けています。

風、寒(寒さ)、暑(暑さ)、湿(湿気)、燥(乾燥)、熱…自然界の変化に上手に対応できなくなると、これらの外的原因(外邪)が経絡につまりを引き起こします。

風、寒、暑、湿、燥、熱を「六淫(ろくいん)」…と呼びます。「淫」とは過剰という意味で、「六淫」は自然界の悪い刺激のことを指します。気候の異常変化と環境(微生物など)、食物アレルゲンなどによる刺激因子と考えられます。

「六淫」(風、寒、暑、湿、燥、熱)の特徴として、

…自然界の風に類似し、上昇する特徴があります。上半身に影響を与えやすく、頭痛、顔、頚、胸などに皮膚症状が出やすくなります。発病が急で変化が速く、ミミズ腫れ、赤いブツブツなどが見られます。

…自然界の寒冷に類似し、冷えがあって痛みを発生させます。皮膚症状としては、しもやけ、レイノー病(指先が青紫になって冷える)、白い皮膚病(白いジンマシンなど)があり、冬に悪化しやすくなります。

…夏に多く見られ、高熱、多汗、口が渇く、脱力感などがあらわれます。

湿…自然界の湿に類似し、体・関節は重だるく下痢しやすくなります。浮腫み、目ヤニが見られることもあります。皮膚症状としては湿疹が出やすく、ジュクジュクした症状(水ぶくれ、ただれ、ジュクジュク、脂性など)が特徴です。病程が長く、治りにくいことが多いです。

…から咳や口鼻の渇きなど、乾燥の症状が見られます。皮膚症状として、カサカサ、肌の潤いと艶がなくなり、亀裂も起こりやすくなります。秋に多くなるのも特徴です。

…熱がこもっている状態で、口が渇いたり、水分の欲求度が高くなることがあります。目の充血、口内炎、便秘の原因にもなります。皮膚症状としては、赤い皮膚病(赤み、赤いブツブツ、赤いジュクジュク、赤いカサカサ、膿など)が特徴です。出血傾向も見られることもあります。

季節の変わり目になると体調を崩しがちになるのは、それは「六淫」のせいかもしれません…。しかも、それらがタッグを組んでやってくることもあります。

逆に、ボクたちもその時々で季節による「六淫」の影響を考えながら、相談を受けたりします。

自然と人間のバランス、そして素体不足などの人間の内部のバランス…。中医学ではこの2つに異常が起こると病気になると考えますので、体質的に弱い素体不足の人は「六淫」の侵入に対して敏感なため、気を付ける必要があります。