こんにちは。

中医学でのアトピー性皮膚炎の治療方針は、皮膚のトラブルの修復だけでなく、アトピー性皮膚炎を発症させる原因となるものを突き止め、体質を改善させることにあります。

多くの方が、それまでに西洋医学のステロイド療法を経験されているので、ステロイド外用剤などによる副作用のケアも考えながら、また、応急処置としてのステロイド外用剤の使用も否定しない、懐の広さをもっています。

ステロイド外用剤がアトピー性皮膚炎にとって「悪」となるのは、漫然とした使い方にあるからです。ステロイド外用剤を十数年も使っていた…というのはその典型例だと思います。

アトピー性皮膚炎の症状は体質、治療の状態で刻一刻と変化していきます。

たとえば、最初は皮膚の赤みがあってジュクジュクしていた場合。対処をして2ヶ月後、赤みとジュクジュクが治まって、カサカサに変わったとします。体の中で変化が起こったのですから、当然、対処を変えて様子を見ます。すると今度はゴワゴワの皮膚に変化してきた…。そこでまた対処を変える…。もちろん、最初にタイプの分類は行いますが、固定化することはありません。

場合によっては、西洋医学のステロイド外用剤を利用して、漢方薬と併用することで徐々にステロイド外用剤を減らしていくような治療法も取れるわけです。