こんにちは。
今年のゴールデンウィークは概ね晴れて暖かい日が多かったように思います。そして日差しも強くなってきたように感じました。
春先から急激に強くなる紫外線…。
確かに紫外線を浴びることで、ボクたちはビタミンDを体内で生成します…。ビタミンDが不足すると、子供たちはくる病や骨の軟弱化のリスクが高まり、大人は骨粗鬆症、高血圧、糖尿病、心臓病のリスクが高まるようです。
しかし、過剰な紫外線浴は健康な皮膚にとっては「毒」になります。
特に皮膚のバリア機能が弱っているアトピー性皮膚炎の人にとっては猛毒にもなりかねます。
太陽の光に全く当たらないように…と神経質になる必要はありませんが、紫外線の強い時間帯(午後2時頃)には外出しない、外出しても長袖のシャツを羽織ったり、日傘などで肌を直射日光から守るなどの工夫が必要であると考えます。
また、「過剰な紫外線浴を避ける」以外にも、生活の中で気を付けたいのが「皮膚を掻かないこと」「便通に気を付けること」「ストレスを避けること」「感染の予防」、そして「スキンケア」です。
痒いから掻きたくなるのは自然な反応ですが、ツメを立ててガリガリと掻いてしまったら、積み上げてきた治療がいっぺんにフイになってしまいます。痒みを抑える決定打はないのですが、漢方薬の内服、保湿により乾燥肌が改善しバリア機能が高まると、痒みが緩和されていきます。ですから、痒くなったときが「正念場」です。
そして、老廃物の排泄が滞ると、皮膚へのトラブルの原因となります。常に便通を良くしておくことが大切なことです。
また、ストレスがアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることは知られていますが、完全に失くすことは不可能です。ただ、減らしたり避けたりすることは工夫次第でできるかもしれません。アトピー性皮膚炎の悪化すること自体も大きなストレスにもなります。
アトピー性皮膚炎の人は皮膚のバリア機能、免疫力が弱っているので感染症にも罹りやすくなり、感染症はアトピー性皮膚炎の症状を悪化させます。
「治療50%、患者50%」と言われるように、最終的に自分の皮膚を管理できるのは「本人」です。発症部分の皮膚を観察し、場合によっては速やかにローションやクリームなどで人工的なバリアを作る必要があり、これが「スキンケア」と考えます。
「過剰な紫外線浴を避ける」「皮膚を掻かないこと」「便通に気を付けること」「ストレスを避けること」「感染の予防」「スキンケア」の6つ…生活の中で気を付けたいポイントです。