こんにちは。
先日、心臓移植の結果、 ドナーの趣味嗜好や習慣、性癖、性格の一部、さらにはドナーの経験の断片が自分に移った…と感じている受給者の話をまとめたテレビ番組がありました。
心臓移植のあと、自分の趣味嗜好が変化した…と。
通常、受給者がドナーの家族と直接の接触をもつことは移植コーディネーターや病院から固く禁じられているため、実際にドナーの趣味嗜好や性格などを確認し得た…ということは少ないそうです。
それでも、今まで世界で11万件以上の心臓移植が行われ、5~10%の受給者がそのように感じているんだそうです。
番組では、記憶転移が起きる理由の説明として、臓器内の神経組織が記憶を蓄えている…とありました。心臓にはごく少量、記憶を蓄えておくことができ、移植によってその記憶が受給者に受け継がれるという考え方です。
一方で、自身の内面変化を感じていない受給者もいることから、科学的には未解明の現象だそうですが、ドナーの家族しか知らないことを受給者本人が感じる不思議な体験、趣味嗜好や性格の変化は、心臓に記憶がある…という考えでないと説明がつかないのも事実です。
ボクは中医学でこの現象を考えると、不思議ですが中医理論に当てはまっているのかな…と思えてきます。
中医学の「心」は、大脳・精神活動と循環器系のはたらきです。
心臓・血脈(血管)の「形」、情緒(精神・感情・心理)の「神」のはたらきを合せて「心」と考えます。「形神合一」、形と神は密接な関係があり、お互いに影響する…。むかしの人は、「心」が大脳・精神活動に関与している…ということを知っていたんだと思います。
心臓移植をすると「記憶転移」が起こる…。この現象を証明することは難しいことですが、中医学を勉強していると、「そんなこともあるかもな…」と思えてしまいました。