こんにちは。

中医学では、「四診(ししん)」から情報を収集します。

「四診」とは、「望診(ぼうしん)」「切診(せっしん)」「聞診(ぶんしん)」「問診(もんしん)」です。

「望診」では、視覚によって集める情報を収集します。

「切診」では、患者さんの体に直接触れて情報を収集します。

「聞診」では声の調子や話し方、息の仕方、息や体の匂いなどから情報を収集します。

「問診」では、現在の症状や病歴、家族歴、生活習慣などを聞くことで情報を収集していきます。

皮膚病の場合であれば、

「望診」は発疹の特徴と部位及び変化、掻破痕の変化、皮膚の質感のチェック。「切診」は皮膚温度の変化、皮膚の質感のチェック。「聞診(ぶんしん)」はニオイの変化のチェック。「問診(もんしん)」は主訴、キッカケ、初発症状、治療経過と症状の変化、現在の症状、既往歴、家族歴、生活歴のチェック…ということになります。

特に、ステロイド外用剤の使用経過をチェックは大切です。ステロイド外用剤の強さ、塗り方、塗る範囲、単独あるいは保湿剤と混合して使用しているか…などです。ステロイド外用剤を使用している皮膚は、一見すると症状が表にあらわれない、出ても症状が抑えられているため、見た目が軽いように見えるからです。

これをもとに、中医学弁証論治理論を用いて、皮膚症状を判断し、「内服」「外用」「養生」の3本柱で対応していきます。

発症の流れを訊き、皮膚症状の変化を診て、掻破痕の比較もしていきますが、効果を実感できるようになるには一定の時間がかかります…。そのため写真を撮らせていただき、写真と比較しながら効果を確認させていただいています。