こんにちは。

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スーパーで桃をよく見かけるようになりました。

桃の美味しい食べ頃は夏~初夏の時期だということで、まさに今が旬…と言えます。3月3日が「桃の節句」で、食べ頃は今の時期…ということです。

ボクたちは桃の花にそれほど愛着はありませんが、中国人にとっては特別な存在。日本人が桜の花をこよなく愛するように、中国人は桃の花に特別な愛着をもっているんだそうです。

「桃源郷」という言葉がありますが、中国では桃の開花期が1年で1番過ごしやすい季節であるため、桃の花の咲き誇る「桃源郷」は中国人の共通して抱く1つの理想郷だと言われています。

また、昔の長寿の仙人の絵で仙人の手にもったものは桃です。桃は「仙果」とも呼ばれ、古代中国で長寿に効果があると考えられていました。

それに桃は木の実なので、「木」へんに実が多いので「兆」をつけ、「桃」と名付けられたそうです。だから、中国では子孫繁栄の象徴となっています。

中国人にとって桃は、花もそうですが縁起のいい食べ物でもあるんです。

桃には大変優れた薬効があって、医学書の「本草綱目(ほんぞうこうもく)」には、桃の葉、花、種、皮などを薬として使用した…という記録があります。

たとえば、ボクたちが大好きな桃の果肉は、肌に潤いをもたせて美容に良い…とされています。桃太郎のオリジナルの話は、おじいさんとおばあさんが桃を自分たちが食べて、若返って毎晩仲良くして子供が生まれたというものだった…と言われています。

それでも最も優れた薬効をもっているのが種の部分です。正確には種の中にある核(仁)を乾燥したもののことで、漢方では「桃仁(とうにん)」と呼び、活血(血行改善)作用に優れています。

「桃仁」が入った有名な漢方薬に「桃核承気湯(とうかくようきとう)」や「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」などがあります。