こんにちは。
女性が感じる不快症状の大半はホルモンの変調によって起こるもの…と言われています。男性には分からない悩みかもしれません。
女性ホルモンは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類があり、共に卵巣から分泌されています。この2つのホルモンがきちんと分泌されることで、規則正しく月経が来ますし、妊娠や出産が可能になります。
エストロゲン…女性らしいふくよかな体つきをつくり、妊娠に備えて子宮内膜を整えます。
プロゲステロン…主に排卵後に大量に分泌されます。受精卵の着床を助け、妊娠成立後は赤ちゃんが育ちやすい子宮環境を維持します。
女性ホルモンの中でも女性の体と心に広く影響を与えるのがエストロゲン…。その分泌量は一生の間に大きく変化をします。
初潮を迎えると分泌量がグンと増加します。20歳前後にピークを迎え、その後は緩やかな下り坂を描いていきます。
変化が出てくるのは35歳くらいから…。「女性の体は7年周期で変化する…」と言われますが、35(7×5)歳からは少しずつ老化が始まります。
その頃から次第に分泌量が減少し、閉経前の45歳くらいから急激に分泌量が減り、閉経後の56(7×8)歳くらいにはほとんど分泌されなくなります。
女性らしい体をつくるもととなるエストロゲン…。このエストロゲンは、自律神経や感情、骨、皮膚、粘膜、関節、筋肉、胃腸、脳など、女性の体に広く影響を及ぼしています。
なので、その分泌が乱れると、不眠、イライラ、不安感、肌荒れやシミ、むくみ、冷え性、疲労感、関節痛や頭痛、月経周期の乱れなどの様々な不定愁訴はエストロゲンの分泌を激減する更年期によく見られますが、様々なストレスでエストロゲンのバランスが崩れると、30~40代の人でも症状が出やすくなります。
つまり、女性ホルモンは女性が快適に生活を送る上で大切なものです。
よく「漢方薬は女性にやさしい」「中医学は女性の病気に有効」…などとよく言われます。それは中医学が「体は絶えず変化している」という考えに基づいて、体の細かい変化に対応できる医療であることが関係しています。つまり、中医学は守備範囲が広い医学だということです。
女性ホルモンの変化や自律神経系の失調にも、漢方薬が有効だと考えます。