こんにちは。
毎年、人口の5~10%がインフルエンザにかかると想定されているそうです。
重症化を防ぐにはワクチン接種…といことが言われますが、流行するウイルス株は年によって変わります。
インフルエンザの症状はカゼと似ているかもしれませんが、インフルエンザの場合、感染すると38℃以上の急な発熱や頭痛、関節痛、倦怠感などの全身症状があらわれるのが特徴です。
カゼと症状が似ていても、インフルエンザの方が症状が重く、全身症状が顕著です。先日の劉伶先生のミニ講演会では、全身の関節痛があらわれたらインフルエンザの可能性が高い…と話されていました。また、急な高熱が3日間以上続くような場合も、インフルエンザ疑いが強いです。
場合によっては、気管支炎や肺炎を併発して重症化するリスクもあります。ハイリスク群…と言われる、「抵抗力の弱い乳幼児や高齢者」「慢性疾患を持っている方」は要注意です。
通常、インフルエンザを発症する人の多くは、15歳以下の子どもだそうです。乳幼児では、肺炎やインフルエンザによる入院のリスクが高くなる傾向にあり、脳症などの合併症を引き起こすケースがあります。
一方で、インフルエンザによる死亡者のうち多いのが65歳以上の高齢者…。高齢者がインフルエンザにかかると肺炎などの合併症を引き起こしやすく、乳幼児や妊婦とともに特に注意が必要です。
インフルエンザの流行期間は、12月~3月と言われていて、まさに今からが本番です…。
何といってもインフルエンザを遠ざけることが大切で、「人込みを避ける」「手洗い、うがいを忘れずに」「十分な休養とバランスのとれた食事」「部屋の湿度を60%に保つ」「マスクをつける」などの予防を…。
カゼやインフルエンザ予防におススメなのが「板藍茶(ばんらんちゃ)」です。板藍茶は、インフルエンザウイルスの抑制作用、免疫増強作用をもっています。板藍茶は変異したインフルエンザウイルスに対しても、効果があることも分かっています。
インフルエンザのような症状が出た場合、「天津感冒片(てんしんかんぼうへん)」「涼解楽(りょうかいらく)」「銀翹散(ぎんぎょうさん)」が効果的です。場合によっては+αの漢方薬で効果を高めます 。
よく、インフルエンザの漢方として「麻黄湯(まおうとう)」が子どもに処方されたりします。福岡大病院が「麻黄湯」が「タミフル」並の効果があると発表した…ということで注目されたようです。
「麻黄湯」は「辛温解表剤(しんおんげひょうざい)」といって体を温めて発汗させてカゼを治す漢方薬で、一般的にはゾクゾク寒気があって汗をかかない人につかうものです。いわゆる「青いカゼ(寒)」です。
「天津感冒片」「涼解楽」「銀翹散」は「辛涼解表剤(しんりょうげひょうざい)」といって、熱っぽい、のどが痛い、口が渇く…といった症状に使うカゼ薬で、インフルエンザにはボクはこちらをおススメします。こちらは「赤いカゼ(熱)」です。
インフルエンザには原則的に解熱剤は禁忌です。本来ボクたちの体は、熱を上げることでインフルエンザウイルスと戦うための免疫力を高めるので、安易に熱を下げてしまうのはインフルエンザウイルスにとって有利な状態になり危険です。
唯一使えるのが「アセトアミノフェン」で、緩やかに効いて危ない副作用もないので、それが一番適切だと言われています。反対に「アスピリンなどのサリチル酸系」「ジクロフェナクナトリウム」「メフェナム酸」の入った解熱使えません。なので、安易に家にある解熱剤をのませるのは危険です。子どもが使用すると、インフルエンザ脳症や脳炎になった場合、死亡率が高いそうです…。
薬に対して、しっかりとした知識が必要です。
加えて、安静してしっかりと休養をとり十分な睡眠、小まめな水分補給、マスクを着用し周囲へうつさないことが大切です。また、発症後3~7日はまだまだ体の中にウイルスがいると言われていますので、外出を避けることも…。
いずれにしても、予防が肝腎です。