こんにちは。
子どもの皮膚は大人と比べると薄く、皮膚に含まれる水分は大人よりも多いことが分かっています。また、生後6ヶ月ごろまで活発な皮脂の分泌は、思春期にかけて少なっていきます。
このように皮膚が薄く、皮脂の分泌量が少ない…ということは、子どもの皮膚が大人に比べてとてもデリケートだということです。つまり刺激に対して敏感で、反応も早く、薬を塗った場合の吸収も早い…ということが大きな特徴です。
大人の場合ステロイド外用剤は「Strongest:最強」~「Weak:弱い」の5段階のものが使われますが、子どもの場合は「Strong:強い」~「Weak:弱い」のレベルのものが選ばれるのが一般的です。
また、中医学では「皮膚は内臓の鏡」と考え、子どものデリケートな皮膚は、主に内臓の未発達…によると考えます。なので、大人に比べ胃腸のはたらきが弱く、皮膚が緻密でないのも特徴です。
消化能力が未熟な子どもの場合、食べた物が十分に分解されず、大きな分子のままで体に取り込まれると、体の免疫組織がこれを異物と認識し、アレルギー反応を起こしてしまうことがあります。
また、子どもによく見られる皮膚病は、主に親からの体質を受け継いでいたり、体の対抗力の低下、さらには誤った育児法などが原因で発病することがあるようです。
たとえば、アレルギー性のものとしては、湿疹、アトピー性皮膚炎、おむつかぶれ、蕁麻疹など…。感染性のものとしては、伝染性膿痂疹(とびひ)、ウイルス感染症、カンジダなど…。これらは、体の本来もつ抵抗力の低下と深く関わっているんです。
子どもの皮膚病では、特に消化器系をつかさどる「脾」を考えていく必要があります。