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漢方薬の「人参」というと、日本では「朝鮮人参」「高麗人参」と呼ばれている人参が一般的に知られています。人参は疲労回復や病後の体力回復など、体の機能を高め、体を元気にする強壮効果を特徴とします。

「朝鮮人参」以外にも、「シベリア人参」「田七人参」「西洋人参」があり、4大人参と言われています。

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その中の「田七人参(でんしちにんじん)」…三七人参、田三七などとも呼ばれます。中国の南…雲南省から広西省にかけての海抜1200~1800mの限られた地域でしか採れない特産品です。ボクが「中医皮膚病」の「中国臨床研修」に参加したときの研修先の雲南省の特産で、研修中にはよく見かけました。

お金にも換えられない貴重なもの…という意味で「金不換(きんふかん)」とも呼ばれます。

特徴は、なんといっても出血した際に、血小板の凝集を促進し、速やかに止血することです。しかも、止血するばかりでなく、打ち身や、潰瘍・ガンなど、また血管の破裂などで内出血してしまった血液(瘀血)を流動性のものに変え、または体に吸収させ、体の中に停滞させません。「止血」と「活血」の相反する性質を同時に持っています。

中国では打ち身や打撲、出血で有名な「雲南白薬(うんなんびゃくやく)」の主成分です。成分の80%が田七人参…と言われています。ベトナム戦争のとき、ベトナム軍の兵士が止血のために傷口に使っていたのが、この「雲南白薬」だそうで、この薬の効き目にアメリカ軍も驚いた…というエピソードがあります。

もう1つ田七人参が注目される理由に、肝臓への効果があります。田七人参は、中国で肝炎の治療に使われる「片仔廣(へんしこう)」の主成分です。「片仔廣」は「漢方のインターフェロン」とも呼ばれています。

その他に、脂肪の代謝を促進するはたらきで脂肪の沈着を予防することから、ダイエットにも期待できます。また田七人参の主成分であるサポニンは、血液の滞りを治して血の巡りを良くするはたらきと、ホルモンを調節するはたらきがあり、「女性の強い味方」です。

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「つい飲み過ぎて肝臓が心配」「生理不順・生理痛」「血行が悪い」「ダイエット」「打撲したとき」などにおススメの人参です。