こんにちは。
生命の果実…と言わている「沙棘(さーじ)」。
体のサビを防ぎ、腸内細菌のバランスを整え、免疫力を正常に保つ…そんな果実です。もともとモンゴル医学やチベット医学では古くから薬として用いられてきたようです。最近の研究で、その成分の豊富さと効用の多様さが知られるようになりました。
心臓疾患、肝臓病、動脈硬化への効果が高いのと、女性にうれしい美肌効果がある…ということがあるということ。
「沙棘」の含有成分は200種類を超えています。中でも特筆すべきは、抗酸化物質であるビタミンEやC、βーカロチンやフラボノイド類などの含有量が極めて多いことかもしれません。
酸化とは活性酸素により「体がサビ付くこと」。抗酸化物質は内臓や組織、細胞がサビ付くのを防ぎます。また、フラボノイド類には血液循環を促すはたらきがあります。
「沙棘」には腸内細菌のバランスを整え、便通を解消する効果があります。
そして、免疫力を正常に保つ…言われています。免疫力が過剰になると、アトピーや花粉症などのアレルギー疾患を発症しますし、免疫力が不足するとウイルスや細菌に感染しやすくなります。「沙棘」は免疫を調整するはたらきがあるんです。
そんな「沙棘」ですが、その採取方法によって含有成分の異なる3つの種類に分けられます。果実を搾った汁の上澄みのオイル(沙棘オイル)、下に残る果汁(沙棘果汁)、汁を搾った残りの果皮や果肉から抽出される(沙棘フラボノイド)。
沙棘オイルには、体内の脂質成分を酸化から守って老化防止することにより、「シワ・たるみを増やさない効果」。沙棘果汁には、ビタミンCの体内への吸収を助けてメラニンを抑制することにより、「シミ・ソバカスを薄くする効果」。沙棘フラボノイドには、体の水溶性分の酸化を防いで血流促進することにより、「ツヤ・潤いを増す効果」…が期待されています。
つまり、「沙棘」によって美肌効果が期待できるので、皮膚病相談ではのんでいただくことがあります。
実際、赤みもひどく痒みが強い方に、清熱解毒の漢方薬と「沙棘」を一緒にのんでいただきました。ステロイドを急に止めると痒くなり悪化する…ということで、ステロイドを塗る間隔を少しずつ伸ばしながら、漢方薬との併用を続けました。3ヶ月経った今は、ステロイドの使用もなく、赤みも落ち着き、お肌も潤ってきて安定しています。
また子宝相談でも、卵子の酸化や老化から守るため、のんでいただいているようです。
なので、ウチの薬局ではよく「沙棘」をのんでいただいています。