こんにちは。
「10代のころはきれいな肌だったのに、」「特に暴飲暴食をしているわけでもないのに…」。最近、ご相談が増えているのが20歳を過ぎてからのニキビです。
ニキビの出る場所の特徴は、頬下から顎のライン。ストレスが強い場合はこめかみにも多く見られます。また、ニキビの跡がなかなか消えないのも特徴です。
仕事が忙しく、過労や睡眠不足、ストレスなどが原因のことも多いのです。また、出産後に出てきたというケースもあります。
ニキビができやすいのは男性ホルモンが過剰になっている場合で、過労やストレスによってホルモンバランスが崩れていると考えられます。
また、それらにあまり思いあたらないのにニキビができるという人は、卵巣機能の低下などが潜んでいる可能性があります。生理周期が一定でない、基礎体温がバラバラのような人がそうです。
この方達のニキビは皮膚の問題ではありませんから、外からいくら高価なものをつけても治すことはできません。中医学ではホルモン分泌、ストレスの影響を最も受ける自律神経のバランスを調整することが大切と考えます。
特に、赤みが強い、膿をもって痛みがあるような場合には、熱がこもり化膿や感染があるような皮膚状態なので、「熱毒(ねつどく)」が強いと考えます。
こんな場合は、「五涼華(ごりょうか)」という熱を取り、解毒の力をもつ漢方薬がよく効きます。
生理前に顎のラインに毎回ニキビがひどく出る方は出方が少なくなった、ストレスで赤いニキビが気になっていた方は症状が良くなったと喜んでおられました。
また、「五涼華」は蜂に刺され、赤く腫れたときにも効果があります。
ただし、ニキビのタイプによって薬の使い分け、加減が必要です。
赤みは強くないが疲れるとひどくなる場合は「元気を補う補気薬」を、赤みがなく白いニキビが多い人は「胃腸の働きを高める薬」を、跡がなかなか消えない人には「血液に栄養を与え血行を良くする薬」を使います。
また、生活スタイルの見直しも大事です。「食事」「睡眠」などです。これを無くして「本治(ほんち)=根本的な改善」に至るのは難しいと思います。