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こんにちは。

カゼを引いたとき、皆さんは何のお薬を飲まれますか?

熱・のどの痛み・セキ・鼻水・頭痛・悪寒など、カゼの症状は様々です。市販の「総合感冒薬」は、これらの症状ほとんどに対処するので、確かに便利ですが、どの薬でも同じように効くわけでもありません。漢方では、その時のカゼのタイプを見極め、薬を選択します。漢方では寒熱の違いにより使い分けます。

薬局の中では、「赤いカゼ(熱)」「青いカゼ(寒)」「黄色いカゼ(胃腸)」の3タイプが多いように思います。症状・漢方薬としては、

「赤いカゼ」…熱っぽい、のどが痛い、口が渇く  「天津感冒片」「涼解楽」「銀翹散」など

「青いカゼ」…ぞくぞくと悪寒がする、頭痛・肩こり  「葛根湯」「麻黄湯」「頂調顆粒」など

「黄色いカゼ」…ムカムカする、体がだるい、下痢  「勝湿顆粒」など

また、カゼを引きやすい人は「バリア力不足」。カゼを引きやすくこじれやすい人は、温度変化や季節の変わり目に体調を崩しがち。これは、過労やストレス、低体温などで、外敵の侵入を防ぐバリア力が弱くなっているのかもしれないです。バリア力不足には「衛益顆粒」がおススメです。衛益顆粒は花粉症の予防としても使われます。

また、「夏のカゼ」「冬のカゼ」と季節によっても傾向が変わります。

これからの「夏のカゼ」、発熱・鼻水などの一般的なカゼの症状に加えて、全身がだるく、吐き気や下痢などの胃腸障害を伴うことが多くなります。これは、高温多湿の夏に、冷たいものを過剰に摂取して胃腸を傷つけるから。エアコンの当たりすぎもNGです。そんな時におススメなのが、「黄色いカゼ」で紹介した勝湿顆粒です。暑さによる食欲不振・下痢・倦怠感などにも効果があります。また、エアコンの当たりすぎから体が冷えて悪寒がする場合は「青いカゼ」の葛根湯です。

また、「冬のカゼ」。冬は、冷たく乾燥した空気によって、インフルエンザウイルスが繁殖しやすくなる時期です。この時期のカゼで、熱が高く、のどが腫れて痛む、口が渇く、頭が痛いなどの症状がある場合、「赤いカゼ」の天津感冒片、涼解楽がぴったりです。もちろん、ぞくぞく悪寒がする場合のカゼに葛根湯です。

 

カゼの症状が治まったと思ったら、咳だけが残ることってありませんか?いつまでも咳だけが残りのはつらいものです。

咳にも寒熱、そして乾燥からくるものがあります。そのチェックポイントとなるのは「痰」です。黄色くネバネバの痰が出る場合は「熱」、水っぽい痰と鼻水は「寒」、から咳で痰が出ない場合は「燥」ととらえます。

「熱」には「麻杏止咳顆粒」「麻杏甘石湯」など、「寒」には「小青龍湯」など、「燥」には「潤肺糖漿」「養陰清肺」「麦門冬湯」などの漢方薬を使います。

ご参考にしてください。