こんにちは。
「気」は体のはたらきである機能をつくりだすエネルギーです。
臓腑のはたらきは、すべて「気」によって行われます。「気」は、体の生命活動を維持する基本的なはたらきがあるんです。
中医学では「気」のはたらきを考えるとき、5つの作用があるとしています。
・推動(すいどう)作用…からだの組織、臓腑のはたらきを動かす作用です。「血」や「津液(しんえき):体の水分」をめぐらせ、分布させる原動力のはたらきをするんです。このはたらきのことを「推動」といいます。
・温煦(おんく)作用…「気」のはたらきには、「温煦」といって体を温めるはたらきがあります。体温を維持して、体が冷えないようにしてくれます。「気」が不足しているときは、体も冷えやすくなります。
・防衛(ぼうえい)作用…「気」には病気を防ぐ「防衛」作用があります。「気」が十分あれば抵抗力が備わって、病気になりにくい状態です。「気」が少ないときには、防衛力のはたらきが低下して病気にかかりやすくなります。防衛する力は、外側から病気を防ぐだけでなく、内側から起きる病気にも…。
例年では、今の時季からカゼやインフルエンザが増えてきます。「気」が充実しているとかかりにくなり、病気になっても、「気」が十分に備わっていれば、治りやすいんです。
・固摂(こせつ)作用…体に大切な「血」「津液」「精」を外へ漏らさない…というはたらきです。例えば、「汗をかきやすい…」「ダラダラつづく、女性の不正出血…」などは気が足りないために起こることがあるんです。そして、これを止めることを「固摂」と言います。
血が出るとき、汗が出るとき、小便が出るとき…漏れすぎる・色々なものが流出するとき…「気」の「固摂」のはたらきが不足している可能性があります。
・気化(きか)作用…ある物質を別の物質に変化することを「気化」と言います。「気化」は変化をさせること。例えば、「津液」を汗に変えたり、尿に変えたり…。
「気」が不足していると、むくみが出る場合があります。オシッコに変化させるはたらきが低下して、むくみの状態に。そういった場合、疲れやすい…という症状が見られる場合も。
そう言った場合には、ただ「利水(りすい)」だけでなく、「気」を補って強めてあげる必要があるんです。