こんにちは。

「気」の中の1つに「衛気(えき)」があります。

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「衛気」とは、血管外をくまなく流れる気のことで、体表(皮膚・粘膜)の部分を巡回しながら守っている生体エネルギーのこと。人体の第一次防衛ラインに相当します。

例えば「衛気」は、「エネルギーの供給と体温調節」「気候など外部環境に対する適応能力の維持」「病邪に対する防御反応」「昼夜の生理的リズムの制御」があります。

「衛気」の不足は、「衛気虚(えききょ)」という表現をします。「衛気虚」は自然老化やその他の様々な原因によって皮膚や粘膜機能の低下であり、免疫力が弱くなった状態のこと。自然界への順応能力が落ちてしまい、体の内部と外部の環境との平衡が乱れてしまうことでもあります。

国の防衛に例えるなら、国民を外敵から守るための兵士がいない状態というところでしょうか。自分の家の防犯でいえば、窓や玄関のドアにカギがかかっていない状態です。

「前に比べてとても寒がりになてきた」「厚着をしていないのに、汗をかくようになった」「体温がもともと低い方」「冷房が苦手で、冷え症気味」「年中カゼを引く」「のどが弱くて炎症を起こしやすい」「鼻が年中グズグズしている」などの症状はありませんか?

もしかしたら「衛気虚」を示す症状かもしれません。

現代の日本人の生活ぶりには、「衛気」の不足を招く原因がたくさんあります。

例えば、衣食住を見て行きます。

季節に関係なくよく見かける薄着、これは体のエネルギーを必要以上に消耗します。

食生活では、冷たいものや生ものを好んで食べます。これは体を芯から冷やすことになり、体を温めるエネルギーを消耗します。

また、高温多湿という気候風土。日本のジメジメして蒸し暑い気候では、常に発汗し、それと共に気が抜けてしまいがちに。体力が落ちて体がだるくなると考えられます。

また、冷暖房完備の環境では、皮膚の持っている環境適応能力を退化させてしまいます。不要なものは退化してしまうのです。それが「衛気虚」につながります。

逆に言えば、「衛気」があるから人体は環境に適応出来る…と言えます。

「衛気」の不足により、この人体の第一防衛ラインを突破されると、アトピー性皮膚炎、花粉症、ぜんそくなどのアレルギー疾患を引き起こしたり、カゼ・インフルエンザにかかりやすくもなります。

かかってしまってから、それに費やすエネルギーは水際で侵入を食い止めるのとでは雲泥の差があるんです。

「衛気」を強くする生薬に「黄耆(おうぎ)」があります。免疫機能を調節し、皮膚や粘膜のバリア機能を活性化するはたらきがあります。