こんにちは。

ボクたちの体の中では、絶えず血液が巡っていて、「栄養・水分」「酸素」「熱の運搬」「免疫細胞・ホルモン」など必要なものを細胞に届け、「老廃物・水分」「二酸化炭素」「熱の運搬」など不要なものを回収しています。

その血液の通り道が血管で、全身の血管の長さは地球2周半(約10万km)と言われています。そのうち99%が毛細血管で、網の目状に分布しています。

心臓から送り出された血液はわずか30秒で全身を巡ります。地球2周半に相当する長距離を短時間に、しかもエンドレスで流れ続けているわけです。

血液のポンプ役となっているのは心臓ですが、それだけでは体の隅々まで血液を巡らせることはできません。血管自体が絶えず拡張と収縮を繰り返しながら、前へ前へと血液を押し出しています。

こうした血管の拡張と収縮は、様々な仕組みでコントロールされていて、その1つが血管壁(血管内皮細胞)から放出される一酸化窒素(NO)です。

血管では、この一酸化窒素をシグナルとして血管が拡張します。結果、血液の流れが良くなり、毛細血管にも十分な血液が巡るようになるわけです。つまり、毛細血管の血流である微小循環を良好に保つ上で、一酸化窒素(NO)が重要なカギを握ります。

漢方薬には、血管壁での一酸化窒素(NO)の産生を促すものがあり、微小循環障害の改善に役立つものも多いです。

様々な病気には、微小循環が関係しています。なので、病気の状態を把握するにあたり、微小循環の状態を考慮に入れることがとても大切ですし、微小循環障害を良くすることは、病気の予防うと改善につながります。