こんにちは。
カゼの原因の80~90%は、数百種類にも及ぶカゼウイルスによるものです。
空気中に浮遊している、あるいは体に付いたウイルスが、のどや鼻などの粘膜に付着して体内に侵入。その後、ウイルスが増殖して炎症が起きると、頭痛や発熱、のどの痛みや鼻水、咳、疲労感…といった症状があらわれます。
しかしながら、ウイルスが侵入したからといって、必ずしも症状が出るとは限らないのは、ボクたちには免疫機能が働いているから。一方で、辛いカゼの症状もウイルスに対する「体の防御反応」です。
①鼻水、のどの腫れ・痛み(炎症)
カゼを引くと鼻水が出るのは、ウイルスを外に出そうとするためです。また、細胞がウイルスに接触すると、化学物質を放出して血管を拡げ、免疫細胞を集めます。その結果、毛細血管から血液成分が出て、リンパ液に溜まったものが「腫れ=炎症」の正体です。
②発熱、悪寒(寒気)、鳥肌
ウイルスは熱に弱いため体温を上げることが最大の防御!免疫細胞が出す物質で、脳に「体温を上げて!」という指示が送られます。その結果、筋肉がふるえて寒気を感じます。熱の発散を抑えるために血管が収縮し、汗腺が閉じられて鳥肌が立ちます。
③頭痛、腰痛、筋肉痛、関節痛など
熱は体内に入ったウイルスや菌の活動を弱くし、免疫細胞を活発にするためです。インフルエンザなど強いウイルスに感染した場合は、症状の出始めから頭痛、腰痛や関節痛、筋肉痛が起こることもあります。また、だるさや食欲不振、下痢など、全身に症状があらわれるのが特徴です。
④顔が赤らむ、青白くなる
顔が赤らむのは、熱が上がり始めた証拠。熱を上げる力が強い赤ちゃんは顔が真っ赤になるのはそのためです。一方、高齢者や体が弱っている人は熱を出す力が弱く、青白い顔のままカゼの症状がどんどん進行して長引きやすいのです。
⑤くしゃみ、咳や痰
くしゃみは鼻水と同様の防御反応で、通常のカゼの場合に多く、咳はインフルエンザなどの強いウイルス性のカゼの場合に多い症状です。咳や痰はのどに繁殖しているウイルスや菌を外に出すためで、症状が進んでから出始めます。
寒くて乾燥する季節は、ウイルスは乾燥で弱ったのどから侵入します。体の中に入り込んで暴れ出す前に予防を。
感染症予防は自己責任の時代です。心配な方、不安な方はご相談ください。