こんにちは。

子どもは消化能力が未熟で消化酵素も十分でないため、食物が十分に分解されず、大きな分子のままで体に取り込まれると、体の免疫組織がこれを異物と認識し、アレルギー反応を起こしてしまいます。 これは子どもの特徴で、成長するにつれて、こうした機能もちゃんと備わってきます。

それはIgA(免疫グロブリンA)という抗体が大人並みになるのに10歳頃までかかるからです。

食物アレルギーの多くは、IgE(免疫グロブリンE)という抗体が、肥満細胞(ヒスタミンなど様々な化学物質を抱えた細胞)と結合することで起こります。

一方で、腸の粘膜を覆っているIgAは、食品に含まれるアレルゲンが腸管から入るのを防いで、アレルギー反応が起こらない役目を負っています。実際アレルギーの人は、体内でつくられるIgAが少ないそうです。つまり、「食物アレルギー」のある人は、免疫システムが正常に働いてないと言えます。

IgAが大人並みになる10歳頃、アトピーは治ると言われていましたが、今は難しくなっています。

IgAは腸内環境とも密接な関係があり、過度に衛生的な環境、食生活を中心とする環境の変化や現代の抗生剤の多用などの関係が疑われています。乳幼児は抗生物質投与で成長後のアトピーリスクが増えるとも言われます。(腸内細菌のバランスが崩れる)

アレルギーはボクたちに備わった免疫過剰反応。よく「腸から立て直す」と言われることがありますが、この「栄養の吸収」「フィルター・バリア機能」が整い、免疫過剰反応が起こりにくくなる…ということです。