こんにちは。

「立春」を過ぎ、暦の上では春ですが、まだまだ寒い日もあります。

外気が乾燥し暖房器具を使う冬ほどは乾燥しませんが、まだまだ乾燥の気になる時期です。

人によってはカサカサして白い粉をふいたようになり、症状が進むと、痒みを伴います。これは中高年によくみられる「皮脂欠乏症」という肌トラブルです。

発症部位は、足のすねや腰回り、お尻、太もも。乾燥する理由は、「角質細胞間脂質」「天然保湿因子(NMF)」「皮脂膜」が減少するから。水分保持を担うこの3つが加齢やアトピー性皮膚炎などで減少することで皮膚は乾燥します。

乾燥が進むと、なぜ痒みが生じるか。

角質層には、外部刺激から肌を守るバリア機構が備わっていますが、水分保持能力が低下するとともに、バリア機能も低下し刺激を受けやすくなります。乾燥すると普段皮膚の深いところにある知覚繊維神経(C線維)が角質層近くまで伸びてきます。

衣服がこすれるなど、わずかな外部刺激にも過敏になり、わずかな外部刺激にも過敏になり、痒みを感じるようになります。

そうならないために必要なのが保湿です。

外から人工的に水分を補って、皮脂膜を作ってあげるのですが、ローションで保湿をしながら、クリームで保護をするという方法です。

そのとき、保湿剤は長期にわたって使うものですから、その選択は非常に重要です。

比較的正常な皮膚に塗ってみて少しでも刺激があるものはダメ。塗布後しばらくして強い熱感や痒みがあるのもダメです。

保湿剤を塗る回数と量について。保湿剤の単回塗布では、「塗布量の多い方が効果は高い」が、連日塗布した場合では、塗布量を変えても保湿効果に有意な差はなく、「1日1回よりも2回の方が皮膚の角質水分量が優位に高かった」という報告があります。小まめなスキンケアを心がけて下さい。

寒い日は熱いお風呂が気持ちがいいですが、38~40℃のぬるめのお湯で、長湯をしないこと。角質層から皮脂などが溶け出しやすくなるからと、体が温まることで痒みが増すからです。そして、入浴時の洗い過ぎやナイロンタオルによるこすり過ぎにも注意が必要です。