こんにちは。

「ブレインフォグ」。脳に霧がかかったようにモヤモヤとして、日常的な物事をしばらく思い出せなかったり、普段からやっていることが混乱してできない…などの症状が出るというものです。

この「ブレインフォグ」の症状は慢性疲労症候群、睡眠障害など、多くの病気で見られるそうですが、実は今、コロナウイルスの後遺症として訴えている人が多く、世界中で研究が進められています。

「ブレインフォグ」の経路として、新型コロナウイルスによる直接脳細胞への作用ではなく、気管や肺などにおける炎症が、ケモカイン(CCL11)・炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α)を引き起こし脳内にも影響、コロナ後遺症の1つ「ブレインフォグ」の症状を引き起こすと考えられています。

コロナ後遺症では一番多いのが「倦怠感」で94%。「思考力低下」が84%で、有名な「味覚、嗅覚、脱毛」は半分くらいだそうですが、これもケモカイン・炎症性サイトカインが体にダメージを与えているのだと考えられています。つまり免疫が関係しているわけです。

増加するコロナ後遺症ですが、重症化リスクと後遺症は全く比例しないそうです。重症化は高齢者に多いと言われ、後遺症は若い人の方が、リスクが高いという報告があります。コロナの症状が軽くても後遺症になるケースは多く、無症状なのに後遺症だけ出るという人もごく少数いるのだとか。

コロナ後遺症になってから1年後に全ての症状が消える方は「わずか15%」しかないというフランスのデータがあるほど、コロナ後遺症は深刻な問題です。もちろん、フランスと日本ではそこにも差はあると思いますが…。

ウチの薬局でもコロナ後遺症の方のサポートをさせていただいています。漢方薬を服用されると辛い症状が改善するケースが多いです。改善する確率も上がっていくはずです。

その中で気を付けていただきたいのが、無理をしないこと。特に、コロナに感染した場合、2ヶ月間は「安静」にすることが大事です。一旦症状が消えたと思っても、無理をしたらまた出てきてしまう、お酒を飲んだら出てきてしまう…なんてこともあるので注意です。