こんにちは。

ウチの薬局の店頭にはたくさんのプランターがあり、そこで花や野菜などを育てています。プランターだと大きな野菜は無理なので、インゲン豆やミニトマトなどを育てていますが、バジルやイタリアンパセリなどのハーブも育てています。

ハーブ類は料理の彩、味のアクセントになるため、少量ですがあると重宝します。

その中でも特に元気なのがシソです。昨年のシソの種がそのまま発芽ものを、プランターの中で育てています。

大きく赤ジソ(縮緬ジソ)と青ジソ(大葉)の2つですが、栄養価の高いのは青ジソの方だそうです。

シソのカロテン含有量は野菜の中でトップ。香り成分が食欲を増進させ、食中毒予防にも威力を発揮してくれます。

抗酸化作用のあるカロテンはカボチャの約3倍。独特の香りはシソアルデヒドという成分で、これが嗅覚神経を刺激して胃液の分泌を促し、食欲を増進する働きをします。また、昔から刺身のツマとしてあるように、食中毒予防にも効果的です。青魚にあたって蕁麻疹が出たときは大葉を煎じて飲ませることがあります。

シソの精油成分にはα-リノレン酸という「オメガ3系」の、いわゆる「いい油」が入っており、アレルギーを改善する効果が期待されています。

生薬では「蘇葉」と呼ばれ、胃の働きを良くしたり、下痢、夏バテによる疲労を緩和させる…として用いられます。

刻ん葉に熱湯を注いだシソ湯。カゼの引き始めに飲むと効果的。普通に飲んでも美味しいので、お茶とにして飲まれるのもいいと思います。

実際、シソが入った処方に「香蘇散」があります。ウチでは「清香散」という名前で販売しています。香附子、蘇葉(シソ)、陳皮、甘草、生姜からなる処方で、デリケートで胃腸が弱い方へのカゼ薬として使われます。