こんにちは。

春は過ごしやすい季節ですが、気温や気圧、生活環境の変化から、自律神経に影響が出て、体調が優れない方が多くなります。

自律神経は、内臓の働きや血管、呼吸などをコントロールしている神経で、交感神経と副交感神経の2つがあります。

血管を収縮させて血圧や心拍数を上げる、胃腸の働きを抑制するといった働きは交感神経によるもの。一方、副交感神経は、血管を拡張させて血圧や心拍数を下げる、胃腸の働きを促進させるなど、交感神経と相反する働きをします。

アクティブに活動しているときや緊張・不安な状態のときは交感神経が、リラックスしているときや眠っているときは副交感神経が優位になります。

よく車のアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)に例えられます。心身の状態に合わせて切り替わますが、この2つがバランスを取り合いながら心身を調整しています。

年齢を重ねるとともに自律神経の働きは衰えてくることは知られていますが、特に副交感神経の働きが低下するのだとか。つまり、ブレーキの利きが悪くなるということです。

春は変化が大きな季節です。不安定な天候に加え、転勤や転居など、環境が変わることも多い時期で、生活リズムが崩れると自律神経を乱し、体調を崩してしまうというわけです。

副交感神経の働きが低下してくる40歳以降、自律神経を整えるカギは副交感神経です。

人と話をするときや食事をするとき、仕事や家事の仕方、休みの日の過ごし方など、全てにおいて「ゆっくり」を意識すると副交感神経は高まります。

イライラやガミガミなど、怒ると交感神経が急激に高まり、自律神経は一気に乱れます。呼吸が浅くなり、血管が収縮して血流が悪化。思考力や判断力、集中力が著しく低下します。

感情の乱れに気付いたときは、「深呼吸」や「ため息」で、怒りの感情を吐き出すことです。 呼吸と自律神経には密接な関係があり、感情の乱れに気付いた時は、まず黙って深呼吸、「はぁ~」と大きくため息をつくのも、乱れた自律神経を整えるのに有効です。

また、朝の過ごし方も重要で、急いだり、慌てたりすると交感神経が急激に高まります。朝は副交感神経から交感神経へとゆっくり切り替えるのが理想です。心に余裕を取り戻せると、自律神経が整い、また前向きに取り組もうという気持ちが湧いてきます。

そして、腸内の善玉菌が増えると、副交感神経の働きが高まることが近年の研究で明らかになっています。つまり、悪玉菌が多く、腸内環境が悪いと、自律神経のバランスも乱れやすくなるというわけです。普段から、発酵食品や食物繊維を多く含んだ食材を積極的に摂り、腸内環境を整えるよう心掛けましょう。

ゆっくり、深呼吸、心の余裕、腸内環境…を意識しましょう。また、手助けをしてくれる漢方薬や自然薬などもありますので、気になる方はご相談ください。