こんにちは。

医学的には睡眠はただの休息ではなく、体のメンテナンスの時間。

体のメンテナンスは夜間作業に行われ、免疫力・治癒力は睡眠中に作られます。

「寝る子は育つ」…これは内分泌学的な根拠があります。

成長ホルモンは眠っている間に分泌が高まります。睡眠中に血や肉が作られ、睡眠中に甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン、副腎皮質ホルモン、プロラクチンなどのホルモンの分泌が高まります。

人体という工場の中でモノを作る作業は、夜に行われているのです。

また、直立二足歩行をする人間は、重力の影響を受けやすく、夕方にもなると身長はわずかに縮みますが、この歪んだ体をもとに戻すのも睡眠の役割だと言われています。

女性の方はお肌のトラブル、肌荒れやシミ・シワにお悩みのことと思いますが、皆さんの美しい肌はいつできるのか…、これは眠っているときです。ですから、朝目覚めて鏡を見た瞬間に、「何かが違う」と思うかどうかは睡眠ということです。

実際、アトピー性皮膚炎の人の約7割に、睡眠の質に問題があるとも言われていて、8割以上の皮膚科医が「アトピー性皮膚炎の症状が原因で睡眠の問題を生じる」と感じ、「睡眠の問題はアトピー性皮膚炎の症状の悪化要因の1つ」であると答えています。つまり、アトピー性皮膚炎の症状と睡眠状態の関係は非常に密接で、お互いに悪化因子になり得る…というわけです。

お肌も寝ているときに作られます。よく「夜22時~朝2時までがお肌のゴールデンタイム」…と言われますが、成長ホルモンが1日の中で最も分泌されるときであることから、この時間にしっかりと睡眠をとることが望ましいということです。

しっかり眠れる…ということは、お肌の改善に必要なこと。なので、睡眠の質の改善は、症状の改善と同じくらい大切なことだと思います。

「お酒を飲むとよく眠れる」と言われますが、これは間違い。お酒は睡眠の質を悪くします。

睡眠にはいくつかの段階がありますが、大切なのは深い睡眠。お酒は深い睡眠を減らしてしまいます。脳波を取ってみると実際に睡眠は浅く、中途覚醒が多くなり、尿意を催して目が覚めることもあります。

アルコールをたくさん飲んで23時頃に寝ると、午前3時頃にアルコールの血中濃度がストンと落ちるので、そこで目が覚めてもう眠れない…ということもあります。

アルコールは睡眠の質を悪くする…ボクにとっても耳👂の痛い話です。💧