こんにちは。
最近では、健康雑誌や新聞の健康欄で「活性酸素」という言葉をよく目にしますし、勉強会でもよく取り上げられたりします。
ボクたちが呼吸をすると、吸い込んだ酸素の一部が体内で「活性酸素」に変化して、これが内臓や組織、細胞に様々なダメージを与え、老化を促進させ、生活習慣病やガンなどの疾病の大きな要因であると言われています。
また、心筋梗塞や脳梗塞などの引き金となる動脈硬化にも、この「活性酸素」が関与している…とも言われています。
従来、動脈硬化の元凶は悪玉コレステロール(LDL)とされていましたが、最近では「活性酸素」が血中のLDLを酸化し、酸化された脂質が動脈の内側に付着して、動脈硬化を引き起こすことが分かってきました。
動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞…といった「瘀血(血行不良)」からくる病気に対して、中医学では「丹参(たんじん)」「紅花(こうか)」「川芎(せんきゅう)」「赤芍(せきしゃく)」などの活血薬を用います。
活血薬の作用としては、「血管の拡張」「血流量の増加」「血液粘度の軽減」などがよく知られていますが、「活性酸素に対する作用」も注目されています。活性酸素に対してはビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質が有名ですが、これらの活血薬の抗酸化作用はビタミンCの5~10倍も高いそうです。
もともとボクたちの体には、もともと「活性酸素」を分解し、無害化してくれるSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)などの酵素が備わていますが、「黄耆(おうぎ)」のような生薬にはSODの働きを活性化させる働きがあると言われていて、これに活血薬を併せると、「活性酸素」への対処法としてはかなり期待できると思います。