こんにちは。
解熱・鎮痛薬として広く用いられるアスピリンには、血液の固まるのを防ぎ血栓がをできにくくする作用があることが知られています。
もちろん、中成薬の活血化瘀剤(血液サラサラの漢方薬)にも同じような作用があります。
しかし、この二つを同じ薬剤と見るのは間違いです。
ひとくちに瘀血(血液ドロドロ)といっても、血液には「濃」「粘」「凝」「集」とさまざまな状態があると考えます。
活血化瘀剤がこれらすべての状態を改善してくれるのに対して、アスピリンは血小板の凝集を抑える作用の「凝」だけと一面的です。また、アスピリンは服用量や服用頻度が多い場合、出血を引き起こしやすくなります。
その点、活血化瘀剤は血液を固まりやすくする性質と固まりやすくする性質をうまくバランス調整します。瘀血の症状のある人にだけ抗凝固作用が働き、瘀血の症状のない人は作用しない。出血などの副作用はきわめて少ないと言えるんですが、自分でおかしいと思ったら専門家に相談してください。
中成薬の活血化瘀剤とアスピリンとの併用ですが、中国の病院では、活血化瘀剤とアスピリンを同時に使うことがよくあるそうです。これによって出血などの問題が生じたことはほとんどないそうです。西洋薬は一般的に食後、中成薬は食前・食間の服用なんで、両者の作用には時間差があるため…ということもあります。
ただ、併用する場合には血栓抗凝固作用は強くなることは事実です。中成薬の使用量の調節が必要な場合もあります。