こんにちは。
先日東京で開催された中医皮膚病IP講座の2017年度スクーリング。
2歳のお子様の全身の発疹と痒みの症例ですが、お母様が1日分の漢方薬を少量の水に溶いて、それを1日かけて飲ませていたそうです。大量の水だと飲む量が多くなるだけで、内容は変わりません。その分濃いですが、嫌なことは「一瞬」で終わらせる方がいいですから…。
それでもお子様は皮膚症状が改善していくにつれ、自分から飲みたがったそうですが、特に味を良くするための工夫などはしなかった…とお母様はおっしゃっていました。
やはり、漢方薬を飲む際にネックとなるのが、その独特な「味」と「ニオイ」。更に、基本的に粉薬が多く、一般的な医薬品と比べて量も多い…ということもあります。
なるべく少ない量で、負担を少なく…と思っていますが、一定の効果を期待するには、量も必要であると考えます。
大人でも飲めない人がいるくらいなのに、子どもの場合は大変なことだと思います。ただし漢方薬は、生薬を煎じてエキスにしたもの…その「味」や「香り」も薬効のうちです。
「良薬口に苦し」という言葉がありますが、飲めないと意味がありませんので、色々な工夫が必要です。服用の工夫として、「そのまま飲む」「溶かして飲む」「何かに混ぜて飲む」という方法があります。
スクーリングの中で、苦い漢方薬の「五涼華(ごりょうか)」を「りんごジュース」「オレンジジュース」「グレープフルーツジュース」「カルピスウォーター」「ポカリスエット」に溶かした飲み比べ実験を紹介されていました。
・りんごジュース🍎
苦みは気にならない、美味しい!
・オレンジジュース🍊
少しすっぱいけれど美味しい!
・グレープフルーツジュース
すっぱくて苦みが強くなる
・カルピスウォーター
共に飲みやすく、美味しい!
・ポカリスエット
グレープフルーツジュースのようで美味しい!
簡単ですが、このような評価になったようです。味には好みがあるので一概には言えませんが、グレープフルーツジュース以外では美味しく飲めそうです。
ただ、漢方薬はもともと煎じ薬…。できればお湯に溶いて飲んでいただきたいのです。