こんにちは。
先日の山口中医薬研究会の勉強会の中で、「華陀」の話が出てきました。
中国の名医「華陀」…。「三国志」にも登場する人物で、ご存知の方も多いと思います。
「華陀」は今から約1800年前の人物、「三国志」で有名ですが、中国では2つのことで評価されているそうです。
1つは「麻沸散(まふつさん)」と呼ばれる粉末の麻酔薬を考案したこと。「麻沸散」を使い、開腹手術を行ったとされています。
「三国志」でもご存知のように、「華陀」は魏の「曹操」によって投獄され処刑されてしまいます。「華陀」は毎日世話をしていた呉という姓の獄吏に死の直前に「医書」を渡していましたが、「たとえ華陀のように医術を極めても、結局は獄死するのでは何もならない」焼き捨ててしまったため、その詳細は現代に残っていません…。
もう1つは、中国の医療体操「五禽戯(ごきんぎ)」を考案したことです。
「五禽戯」とは5種類の動物、「虎🐯」「鹿」「熊🐻」「猿🐵」「鶴」の動物を真似た体操で、体力だけでなく、胃腸なども元気にしてくれる体操です。日本で言うところの「ラジオ体操」のようなものでしょうか…。今から1800年前に「人間は運動しないとあちこち不具合が出て、病気になって寿命を縮める」ということに気付いたわけです。さすが「華陀」が名医と言われる所以かもしれません…。
「ロコモと中医学」の中で紹介された「華陀」のエピソードですが、ロコモに気付いた最初の人物と言えるかもしれません…。
中国の水虫薬「華陀膏」は、効果が良いので「華陀」名前を拝借したもので、残念ながら「華陀」が残したものではありません…。