こんにちは。

アメリカがん研究財団と世界がん研究基金が1997年に発表したがん予防の14か条というのがあるので、ご紹介したいと思います。

特別なことはひとつもなく、日常生活の中で実行可能なものばかりです。

1.植物性食品を中心とした食事…野菜に含まれるビタミンBやビタミンC、カロテン、ポリフェノール、硫黄化合物などは活性酸素を除去してがん化を防いでくれます。

2.肥満を避ける…肥満は大腸がんのリスクを高くし、特に女性は乳がんや子宮がんのリスクが高くなります。これは、がん細胞の増殖を促す「エストロゲン」が、脂肪細胞から分泌されるためです。

3.運動の維持…「活性酸素」は細胞をがん化させる原因です。毎日1時間程度の適度の運動は、活性酸素を打ち消す酵素を増加させます。運動を持続すると活性酸素自体も少なくなります。

4.野菜・果物を1日400g~800gとる…野菜には活性酸素を除去する力の強いものが多いです。かんきつ類やベリー類などの果物には、ビタミンCやフラボノイドが含まれており、がん細胞への抵抗力がアップします。

5.穀類・豆・芋を1日600g~800gとる…サツマイモには、ビタミンCが豊富に含まれています。豆類にはイソフラボンなどのフラボノイドが豊富で、乳がんや子宮がんなどの予防になると考えられます。

6.お酒は適量…アルコールはが分解されてできる「アセトアルデヒド」には発がん性があり、大腸がんなどの原因となることも。

7.赤身の肉は1日80g以下…肉に含まれる「アミン」という物質が、悪玉菌によって「ニトロソアミン」という物質に変化します。これが脂肪の摂りすぎで傷ついた大腸壁の遺伝子を傷つけて大腸がんを引き起こすことも。

8.脂肪は控える…脂肪を分解する時に分泌される胆汁酸が、悪玉菌によって「二次胆汁酸」に変化します。二次胆汁酸が大腸壁を傷つけ、そこに「ニトロソアミン」が作用すると、大腸がんになると言われています。

9.塩分は1日6g以下…塩分の取り過ぎは、食道や胃の粘膜細胞を傷つけて、発がん物質の攻撃を受けやすくしてしまいます。つまり、塩分が共犯で、胃がんや食道がんのリスクが高まります。

10.カビ毒に注意…熱帯地方にいる「アスペルギウス・フラバス」というカビが発がん物質を出します。ナッツ類やドライフルーツなどの輸入食品から見つかることがあるようですが、日本ではほぼ心配ないそうです。

11.食品は腐らないように冷蔵庫に保存…現在の日本ではほとんど心配ないそうです。

12.食品添加物や残留農薬に注意…現在の日本では、規制が守られている限り、心配はないそうです。

13.黒焦げのものは食べない…肉や魚を焼き過ぎた時の「黒焦げ」には発がん物質「ヘテロサイクリックアミン」が含まれています。極端に食べ過ぎない限りは問題ないそうですが、注意は必要です。

14.栄養補助食品に頼らない…がんを予防する抗酸化成分などは、サプリメントよりも食品で摂る方が効果的です。

※この14か条には「タバコをやめる」というのがありません。これは、タバコは発がん性があることは明らかなので、わざわざ入れていないだけのことだそうです。

100%がんを防ぐことはできませんし、発がん物質のすべてを除去することは不可能です。

だから、「確率」を下げることが重要なんです。(「NHK ためしてガッテン」より)